2013年12月18日水曜日

今季のリーガは、レッドカード減

      今季のリーガは、“クリーン”な戦いが繰り広げられている模様
      開幕15試合を終わってレッドカード37枚は、04/05シーズンと同数で、最近25シーズンのなかで最も少ないという
      昨シーズンの同時期は58枚のレッドカードが乱発していただけに、かなりの落着きぶり
      もっとも安定して少ないわけではなく、開幕節では1枚のレッドカードも出なかった一方、第14節は、1節だけで計7枚(Valera del Getafe, Iturra del Granada, Fontás del Celta, Keylor Navas del Levante, Rubén del Rayo, Paulao del Betis y Portillo del Málaga)のレッドカードが飛び交った
      チーム別に見ると、ラージョとオサスナが最大の5枚。対して1枚もレッドカードがないのは、レアル・マドリー、バルセロナ、バレンシア、レアル・ソシエダの4チーム。
      イエローカードの枚数でも、開幕15試合終了時点で、04/05シーズンは805枚、今シーズンは804枚。
      現在の最多警告者は、エルチェのボティーアで、出場14試合で8枚も貰っている
      審判別にみると、ベラスコ・カルバージョとマテウ・ラオス主審が、それぞれ最多のレッドカード4枚を出している

2013年10月24日木曜日

1部の各クラブに勝利をもたらす2部出身プレーヤー

昨今の経済危機により、大物外国人の獲得よりも下部リーグ、下部組織からの選手獲得を狙うクラブが増えているリーガ・エスパニョーラ。

しかし今シーズンは、単に「安い」だけでなく、確かな結果をチームにもたらす「掘り出し物」が少なくない。

セドリック、ハイロ、ビトーロ、オリオル・リエラ、マヌ・ランサローテ、テイエヴィらは、開幕から数試合を終えた今、なかでも目立った活躍を見せた2部からの移籍組だ。

実際、12/13シーズンに2部から1部へと「個人昇格」を果たした選手は20名ほどだったが、今シーズンは倍の40人ほどの選手が1部へのステップアップを実現している。

なお、その40名は、昨季1部から2部落ちを果たした3チーム(サラゴサ、マジョルカ、デポルティーボ)からの移籍組を含まない「”純”2部出身プレーヤー」だけをカウントした数字である。

この現象の背景には、すでに述べたような経済基盤の沈下による、外国クラブとの獲得競争力の低下が挙げられる。

外国のリーグに在籍する選手に目をつけたとしても、その国、あるいは他の外国のクラブが争奪戦に名を連ねてきた場合、“リーガ・エスパニョーラ”という看板だけではとても勝てない。むしろ、1部へのステップアップを果たしているにも関わらず、2部時代に手にしていた給与を削ってまで、「トップリーグでプレーする」という夢を実現する選手もいるほどだ。

ちなみに、2部出身プレーヤーを最も多用しているのは、エスパニョール。
以下、6名がアギーレ監督率いるチームにとっては、早くも欠かせない戦力となっている。

ダビド・ロペス(=ウエスカから加入)
マヌ・ランサローテ(=サバデルから加入)
アブラアム(=アルコルコンから加入)
フエンテス(=コルドバから加入)
アレックス・フェルナデス(レアル・マドリーBから加入)
ティエヴィ(ラス・パルマスからのレンタルバック)

もちろん、下部組織を重視する傾向も年々顕著になっている。

トップチームに在籍する下部組織出身者は、レアル・ソシエダとアスレティック・ビルバオがそれぞれ18人。そして、バルセロナは1人少ない17人。
”あの”レアル・マドリーでさえ、今では9人の下部組織出身者がトップチームの登録メンバーとなっている。

リーマンショックによる経済危機と、TV放映権料分配の2強偏重がもたらす「二重苦」によって、リーガは再び「国内回帰」の流れへと進みつつあるということだ。

しかし、1部の各クラブ(*もちろん、レアルとバルサ以外のクラブを指す)の錬金術が向上することは決して悪いことではない。
借金にまみれた各クラブが、ようやく「健全経営」へと舵を切ったことは、明るい兆しとも言える。

もっとも、下部組織出身者であれ、2部出身者であれ、活躍した選手がさらにプレミアやその他金満クラブへと引き抜かれていく流れは、あと数年先まで止められそうもない。

あるスペイン国内メディアが、プレミアやセリエAに活躍の場を求めた選手たちの成績を一覧でまとめたページに、「海外移民リーグ」とタイトルを打った。

自国リーグがあくまで一番というプライドを見せつつも、もはや、そういうページを作らざるを得ないほどスターが海外へ流出しているという事実。

悲しいかな、それがリーガ・エスパニョーラの現実なのである。

13年10月23日 マルカ紙より

2013年4月5日金曜日

元バルサGKコーチのウンスエ、バルデス退団希望について語る

2003~2010年までバルセロナのGKコーチを務めたフアン・カルロス・ウンスエが、『カタルーニャラジオ』の番組内で、来季限りの契約を更新しない意思を代理人を通じて発表したビクトル・バルデスのことについて自身の考えを述べた。

ウンスエ「ビクトルのことはよく知っているが、バルサを退団するという意思を覆すのは難しいと思う。今はもう、彼がバルサの一員である限り、そのプレーを楽しみ、そしてこれまでの功績に感謝する他ない」

そして、ウンスエはバルデスの後釜について、リーガでプレーしているGKを獲得すべきだと述べている。

ウンスエ「他のリーガで探すよりも、リーガで彼の後釜を探す方がずっと簡単だと思う。バルセロナのプレースタイルのこともよく知っているからね」

また、ピントの役割についても、次のように強調している。

ウンスエ「ピントは、チームにおける自らの存在価値をすでに勝ちとっている」

なお、グアルディオラが来季から就任するバイエルン入りの可能性については、次のように否定した。

ウンスエ「グアルディオラから呼ばれれば、行くだろう。でも、GKコーチとしてではなく、アシスタントコーチとしてね」

http://www.sport.es/es/noticias/barca/unzue-cree-que-barca-debe-buscar-portero-liga-espanola-2355925

2013年4月3日水曜日

(ベティスのマスコットキャラクター)パルメリンくんは、衣替え?

先週末にサマータイムへと移行した欧州。
スペイン南部の都市セビージャでも、今月16日から21日まで、スペイン三大祭りの1つ“Feria de Abril(春祭り)”が開催される。

そんな春の訪れとともに、各家庭でも衣替えが始まっているが、
意外なところでその必要に迫られる方がいるようだ。

4月1日に行われたベティス対ヘタフェ戦で、ベティスのマスコットキャラクター、パルメリンくんは、この日の主審を務めたホセ・アントニオ・テイシェイラ・ビティエネスからこんな忠告を受けたという。

「(ベティスの)選手と混同するから、あまり動かないで欲しい」

マスコットのなかに入っていたラファエル・ガルシア・ロメーロさんがソーシャル・メディアのなかで明らかにしている。
ロメーロさん「昨夜の試合、後半ずっと座って見ていたのは、テイシェイラ主審から『選手と間違える可能性があるから、あちこち動かないで欲しい』と言われたからだ」

クラブの100周年を記念し、ファンからの公募によって誕生したパルメリンくん。
07年1月7日のセルタ戦に公式戦デビューを飾って以来、ベティコの人気者だった彼だが、審判からの意外な忠告によって、変貌の時を迎えている。



http://www.estadiodeportivo.com/betis/2013/04/02/cambiara-palmerin-uniforme/2547.html

2013年4月1日月曜日

モンタニエル監督が語るスペインとフランスのフットボールの違い

現在、リーガで内容と結果を高次元で両立させているレアル・ソシエダのモンタニエル監督。

フランス出身の同監督は、W杯予選フランス対スペイン戦が行われる数か月前、バスク州フットボール協会が主催する講演会で、両国のサッカー観の類似点・相違点を語っている。

まずモンタニエル監督は、「スペインでれ、フランスであれ、守備的な振る舞いはあまり称賛されない。イングランドもそうだね」と両国のフットボールのコンセプト自体は大きな違いはないとしたうえで、各要素について次のように述べた。

~テクニック~
10年前、フットボールの未来はスペインにあると考えられていた。
なぜかって? それはスペイン人選手たちのテクニックに理由がある。
テクニックは、フットボールにおいて違いを生みだすものだ。そして実際、スペインは代表レベルにしろ、クラブレベルにしろ、そのテクニックで世界のフットボールを支配している。
そして、フランスフットボールとスペインフットボール、また両国のリーグの間には大きな隔たりがある。スペインのチームが持つコレクティブなテクニックは、フランスのそれを大きく上回っている。それは、個人レベルでのテクニックでも同じことが言える。

~戦術~
システムについて、両国に大きな違いはない。どちらも、1-4-2-3-1や1-4-4-2を使っている。
昨季、グアルディオラがバルセロナで用いた1-3-4-3は、新機軸と言えるかもしれないがね。
もっとも、両国の戦術に対する概念は、異なっている。
スペインの方が、短いパスでビルドアップをし、フランス以上にコンビネーションを重用する。
CBがサイドに開き、それにともなってSBは高い位置を取り、中盤がボールを受けるために下がってくる。
また、ボールを失った後のプレッシングも、両国の特徴的な差だ。
スペインはフランスよりも、ボール喪失後のプレスを欠かさない。それは、バルセロナの影響によるものだ。そして、今やスペインのトレードマークになっている。

~フィジカル~
フランスのフットボールは、アフリカからの影響を受けている。パワー、スピード、瞬発力などね。
だから、よりフィジカルの強いフットボールだ。
一方、スペインは南米大陸からの影響力が大きく、アグレッシブさでは劣っている。
フランスでは、1試合につき18~20個のファールがあるのに対して、スペインでは12~14だ。
フランスの方が、よりコンタクトのあるフットボールと言え、練習からレガースは手放せない。
(*スペインでは、練習の際には、レガースをつけない習慣がある)

~選手~
フランスは、スペインに比べてもっと批判的だ。
何かと口を挟んでくる。スペインでは、監督の決断をより尊重する。
そして、フランスの選手たちは、個人練習を好む。練習が終わった後も、シュート練習やセンタリング練習をするためにグラウンドに残っている。
レアル・ソシエダで全体練習後の個人練習を願い出たことがあるのは、若い選手1人だけだ。
スペインの選手たちは、ボールを繋いでプレーすることを好む。DFの選手でも、十分なテクニックを持っている。

~リーガ・エスパニョーラ~
スペインは、世界最高のリーグです。この国に来る前から、そう思っていましたし、今はその考えが確信に変わっています。プレミアリーグへ移籍していく選手もいますが、次の選手を獲得したり、またユースから引き上げたりしています。フランスは出ていく一方で、選手を獲得できる余裕があるのは、カタール資本が入ってきたPSGぐらいです。

http://www.marca.com/2013/03/25/futbol/seleccion/1364205375.html

ボド・イルクナー、レアル・マドリーの正GK論争を語る

96~2001までレアル・マドリーに所属した元ドイツ代表ボド・イルクナーが、スペインラジオ局『オンダ・セロ』で、左手親指の怪我から復帰したカシージャスの起用について、自身の見解を語っている。

イルクナー「ディエゴ・ロペスは非常に良いプレーをしている。それは、イケルのスタメン復帰には足かせになっている。ディエゴが今の状態を維持していれば、GKを変える理由はほとんどない。冬の時点でも、カシージャスをスタメンから外す理由はなかったが。事実、私は彼に代わって、なぜアダンがプレーしたのか理解できなかった」

イルクナーは、カシージャスがトップデビューを飾ったときの、レアル・マドリーの正GKだった。

なお、イルクナーは、ジョゼップ・グアルディオラが、来季からバイエルンの監督に就任することについて、現在ユップ・ハインケス率いるチームが素晴らしい成績を残している点を考慮して、コメントしている。

イルクナー「バイエルンのレベルをこれ以上高めるのは、難しい。しかし、バイエルンは、毎シーズン、そういうプレッシャーを受けている。だから、常に最高の選手たちを求めているんだ。彼らにとっては、ペップとの契約という素晴らしいチャンスを手にした。来季は、バイエルンにとって、素晴らしい1年になるはずだ」

http://www.elconfidencial.com/deportes/futbol/2013/03/31/bodo-illgner-no-veo-motivos-para-quitar-a-diego-lopez-117937/

2013年3月26日火曜日

スペイン対フィンランド データ

・スペイン代表が公式戦ホームで2試合連続未勝利に終わったのは、2006年W杯予選ボスニア・ヘルツェゴビナ戦(2005年6月8日、1-1)→セルビア・モンテネグロ戦(2005年9月7日、1-1)以来のこと。

・2006年W杯以後、公式戦を2試合連続で引き分けたのは初めて。

・この日、代表通算7人目の”100キャップ”を記録したセルヒオ・ラモスは、代表9ゴール目。代表での公式戦2試合連続ゴール。デルボスケ体制になってから、これが5ゴール目。

・なお、“100キャップ”目にゴールを決めたのは、2012ユーロ準々決勝フランス戦でのシャビ・アロンソについで2人目。

・デルボスケ監督、これが代表通算69試合目の指揮となり、1969~80までスペイン代表監督を務めたラディスラオ・クバラ氏を抜いて、歴代トップの指揮数に。

・W杯予選で、チャビとシャビ・アロンソ2人が欠場したのは、2005年10月12日サンマリノ戦以来のこと。

・公式戦でカシージャスが代表のスタメンから最後に外れたのは、2011年10月11日スコットランド戦。

2013年3月22日金曜日

セルヒオ・ラモス、“ラ・ロハ”通算100試合

3月22日は、セルヒオ・ラモスのフットボールキャリアにとって、単なる1日というわけではない。
それは、スペインサッカー協会にとってもだ。

2度のユーロ制覇、そしてW杯制覇を成し遂げたラモスは、22日W杯予選フィンランド戦でスペイン代表通算100試合を迎える。

すでに現代表メンバーには、カシージャス(143試合)、チャビ(119試合)、シャビ・アロンソ(106試合)、トーレス(101試合)、プジョル(100試合)らの“代表100キャップ”メンバーがプレーしているが、今月30日に誕生日を迎えるセルヒオ・ラモスは、「欧州最年少(25歳と357日)での代表100試合到達」というおまけがついてくる。さらに、もしシャビ・アロンソが出場しなければ、キャプテンを務める可能性もある。

フットボール史にその名を残す名DFたちの「25歳と357日」当時の代表歴と比較しても、
セルヒオ・ラモスの功績の凄さは際立っている。

~「25歳と357日」当時の代表歴~
元イタリア代表のパオロ・マルディーニ:64試合
元ドイツ代表のフランツ・ベッケンバウアー:61試合
元アルゼンチン代表のダニエル・パサレラ:40試合
元イタリア代表のフランコ・バレージ:15試合

スペインサッカー協会は近いうちに、“代表100キャップ”を達成した選手たちを表彰する計画を立てている。そのなかには、前スペイン代表最多キャップの持ち主、アンドレ・スビサレッタ(126試合)も当然含まれる。

そして、今回『Marca』が、ここまで素晴らしいキャリアを送ってきたセルヒオ・ラモスに向けられた数々の賞賛について、まとめている。

ルイス・アラゴネス(元スペイン代表監督):
「わずか18歳にして、1人立ちした」
「代表デビューは私にとってのご褒美ではない、彼自身に対するものだ。彼の場合、年齢は関係ない。むしろ、それはより評価を高める要素だ。(一般社会では)18歳になれば、成人として認められるが、フットボールの世界ではそうではない。セルヒオは、このチームで特異な存在だ。若い選手には、思いっきり自分を表現させる環境を提供しなければいけないのと同時に、手を差し伸べ、正しい道を歩めるよう導いてやらなければいけない。私は、思ったことを口にする彼のことが好きだよ」

ビセンテ・デルボスケ(現スペイン代表監督):
「野心を持った選手。しかし、その考えは至極真っ当で、前向きなものだ」
「フットボール選手としても、1人の人間としても、限界まで突き進む子だ。とても野心的だが、明確な考えの持ち主。計画通りのことを達成するタイプだろう。常に努力を怠らないので、向上心がある限り伸びていくはずだ。CBとしてはまだ成長途中にある。また、守備的MFとしても十分やれる素質がある」

パオロ・マルディーニ(元イタリア代表)
「現在、世界で3本の指にはいるDFだ」
「実際にピッチ上で顔を合わせる機会はなかったが、『Marca』の計らいで、ミラノのホテルで初めて会った。後で聞いたんだが、彼はとても落ち着かない様子だったそうだ。僕が、子供のころのアイドルだったからだそうだ。それは、僕にとっては誇りに思うこと。僕も昔、自分のアイドルだったパオロ・ロッシに会うときには、不安でしょうがなかった。彼もまた僕と同じだったんだ。僕も彼と同じようにサイドバックからキャリアを始めて、後でCBにコンバートした。セルヒオ・ラモスはわずか26歳にして、世界でも3本の指に入るDFだよ」

ファビオ・カンナバーロ(元イタリア代表):
「生まれながらの素質を持った選手」
「DFとして素晴らしいクオリティーを持っているし、並外れたパワーがある。僕がレアル・マドリーでプレーしていたころ、いつも僕の傍にいて、いろんなことを聞いてきた。なかでもポジショニングのことを教えたよ。昔も今も、パワーとクオリティーには優れているけど、CBとしてプレーするには、常に適切な場所に立っていることは不可欠だ。どのタイミングで前に出たり、後ろに下がったりするかは重要なこと。また、彼はW杯で優勝したいって言っていたけど、実際に達成したね」

ロベルト・カルロス(元ブラジル代表):
「ピッチ上で僕らは共犯者だった」
「年は離れているけど、すぐに仲良くなって、家族ぐるみの付き合いもしていた。ピッチのなかでも、2人で相手を困らせていたね。監督からは2人同時に上がるなって言われたけど、僕らがそれを守ることはなかった。彼が高い位置へ上がっているとき、僕もそうしようとした。逆サイドで離れていたけど、お互いの顔を見て笑っていたよ。僕も、彼も、守るより責めることが好きなんだ」

ファビオ・カペッロ(現ロシア代表監督):
「監督に気に入られるタイプの選手だ」
「全体練習のあとも、残って練習していた。その個人練習も全力でやっているのだから、監督にとっては目をかけたくなる選手だ。ファンバステンやイブラヒモヴィッチもそうだった。彼はプロフェッショナルな選手だよ」

フェルナンド・イエロ(元スペイン代表)
「フットボール選手としての限界がどこにあるのか、私には分からない」
「彼がマドリーに入団する1年前に私は引退していたが、現役を続けていても、彼に引退の道を進められていたかもしれない。レアル・マドリーのようなクラブにすぐに馴染むのは、普通のことではないけど、彼には問題にならなかった。代表では良い思い出ばかりだ。1日中、あれこれ言い合っていた。だから、彼に言っていたよ。「お前は、カトリックよりもプロテスタントだな」ってね。空いた口がふさがらないヤツだった。全てに説明を求めてきたね。フットボール選手としては、限界が分からない」

アンドレス・イニエスタ(現スペイン代表):
「最初に会ったときから、まぶだちさ」
「僕は2歳年上だけど、U21代表で一緒だった。そのころから、彼のフィジカル能力は飛び抜けていたよ。誰より仲が良い理由は分からないけど、最初からこうなんだ。彼の守備力は高く評価している。人格者だし、際立ったキャラクターの持ち主だ。音楽があると、なお良いね」

*ちなみに、代表100試合到達の最年少記録は、元韓国代表の車 範根(チャ・ブングン)で「24歳と139日」。欧州ではこれまで、ドイツ代表のルーカス・ポドルスキーが持つ「27歳13日」だった。


http://www.marca.com/2013/03/21/futbol/camino_al_mundial/1363856778.html

2013年3月21日木曜日

世界最強は欧州?南米?

今年初のW杯予選が封を切る。
ここで、再び持ち上がってくるのは、
「南米予選と欧州予選、本大会への切符を掴むのはどちらがより困難か?」という
永遠に回答が見当たらない質問だ。

南米サッカー連盟「Conmebol(コンメボル)」は、1998年以来、開催国ブラジルを除く参加全9チームを1つのグループにまとめたフォーマットを採用。
一方、欧州は9つのグループを形成し、うち8つが6チーム構成、1つが5チーム構成となっている。

南米予選からダイレクトに本大会出場を勝ち取れるのは、上位4チーム。一方、5位に入ったチームはアジア予選5位チームとの大陸間プレーオフを戦う。
欧州はといえば、9つのグループの各1位が予選突破。そして、2位に入ったチームのうち、成績上位8チームが残り4つの枠をかけてプレーオフを戦う。つまり、旧大陸(欧州)からは13チームがブラジル行きを可能とする。

これまで、南米大陸と欧州大陸、どちらのレベルが拮抗しその実力が上なのかという議論については、当然のことながら、自国の属する方を擁護する意見が多勢を占めてきた。
しかし、これでは拉致があかないので、今回、『Marca』は各大陸における過去8大会の成績をもとに、各大陸の実力差について公平な審判を下すことにした。

なぜ、過去8大会かといえば、基準点となる1982年スペイン大会から、
本大会参加チームは16→24チームへと拡大したからだ。
(その後、1998年に現行フォーマットの全32チーム参加制になった)
では、確認してみよう。

1982年から2010年までの8大会で、本大会に参加したチーム(国)は、欧州がのべ112に対し、南米がのべ35。そして、うち準決勝まで進んだことがあるのは、欧州ののべ25チームに対し、南米ののべ6チームだ。(ちなみに、他、韓国が1チーム)

つまり、参加チーム中、南米は約17%の確率で準決勝に進むのに対し、欧州は約22%の確率でベスト4に残っている。よって、ここでは欧州の方がより大会を勝ち抜く実力があると判断できる。

もっとも、他にも欧州優位のデータは存在する。
過去8大会で準決勝に進んだことのある国を、重複なしに数えてみると、
欧州の13か国に対し、南米はわずか3か国。南米の3か国は、ブラジル(準決勝進出:3回)、アルゼンチン(同進出2回)、ウルグアイ(同進出1回)だ。
一方、欧州は、ドイツ(6回)、イタリア、フランス(各4回ずつ)、オランダ(2回)、そして、イングランド、スペイン、ポーランド、ベルギー、ブルガリア、スウェーデン、クロアチア、トルコ、ポルトガルが各1回ずつとなっている。

次は別の角度から見てみよう。
今度は、過去8大会のうち本大会出場国の数だ。
南米ではベネズエラの1か国のみ。
ブラジルとアルゼンチンは皆勤賞だし、他、ウルグアイ:5回、パラグアイ:4回、チリとコロンビア:3回、エクアドル:2回、ボリビアとペルー:1回となる。
一方、欧州では29か国が本大会への出場権を獲得してきているが、皆勤賞はスペイン、ドイツ、イタリアの3か国のみ。イングランドは94年アメリカW杯を逃しているし、フランスも90年イタリアW杯、94アメリカW杯と2大会連続で予選敗退の憂き目にあっている。
特異な例はトルコで、1982年スペイン大会以降のW杯で唯一の出場となった2002年日韓W杯で、3位という好成績を収めている。

さて、ここまで各大陸別の結果を振り返ってきたが、
実力差を最も端的に示すのは、やはり直接対決だろう。
過去8大会で南米vs欧州の直接対決があったのは、のべ99試合。
その成績は、欧州:39勝、引き分け26、南米:34勝だ。
99試合のうち7試合はPK戦で決着がついたものだが、それらは全て「引き分け」に含めている。

なお、南米34勝のうち、じつに28勝がブラジルとアルゼンチンによるものだ。
つまり、2強以外の国が欧州に溜飲を下したのはわずか6試合に限られる。
そして、その6試合には、欧州の強豪国といわれるドイツ、イタリア、スペイン、フランス、イングランドは含まれていない。

6試合とは・・・・

94年アメリカW杯:コロンビア 2-0 スイス
98年フランスW杯:エクアドル 1-0 クロアチア
           パラグアイ 3-1 スロベニア
06年ドイツW杯: エクアドル 2-0 ポーランド
10年南アフリカW杯:パラグアイ 2-0 スロヴァキア
            チリ 1-0 スイス

これらの結果から、過去8大会のW杯において、
欧州のチームは、トップレベルからそれ以下の第2集団まで、南米のチーム以上の成績を収めていると言える。
すなわち、冒頭の疑問に対する答えは、「欧州予選の方が、本大会への切符を掴むのが厳しい」になりはしないだろうか。
もちろん、各々思うところはあると思うが、いかがだろう。

http://www.marca.com/2013/03/20/futbol/camino_al_mundial/1363781624.html

マドリー選手たちの去就情報

メスト・エジル:

     メスト・エジル(24歳)は、レアル・マドリーとの契約延長、とりわけ給与アップを希望している。
     2010年夏にレアル・マドリーに加入した同選手は、現在、2016年夏までの契約を結んでいるが、ジョゼ・モウリーニョ監督の去就に関わらず、現在の契約を更新したいと考えている。
     昨シーズン、リーガトップのアシスト数(16)を記録したエジルは、今シーズンもここまでチームトップのアシスト(9つ。現在、セスクと並びリーガ3位タイ)を記録。先週末のマジョルカ戦の活躍が証明するように、今やレアル・マドリーに不可欠な選手となった。
     そこで、エジルの父親で代理人を務めるムスタファ・エジルは、クラブ幹部に契約延長、とりわけ給与のアップを要求している。
     しかし、クラブには給与所得400万ユーロという上限額があり、スペイン国内の経済危機により収入増を見込めない今、エジル側が希望する400万ユーロ以上の所得を保証できない可能性がある。(400万ユーロを超える額を受け取るのは、C・ロナウド、カカ、カシージャス、セルヒオ・ラモスなど一部の選手に限られている)
     とはいえ、クラブ側はエジルの放出は考えていないと伝え、エジル側の要求を受け入れる姿勢を示している。
*エジルの現在の給与所得は、推定300万ユーロ。
http://www.elconfidencial.com/deportes/liga-bbva/2013/03/19/ozil-pide-una-mejora-de-su-contrato-avalado-por-sus-numeros-y-su-rendimiento-117150/


イグアイン:
イグアインは、レアル・マドリーが自身との契約内容を改善してくれることを望んでいる。
現在、クラブと2016年夏まで契約を結ぶイグアインだが、昨シーズン終了時、イグアインの父親や代理人らは、モウリーニョ監督とクラブのエグゼクティブ・ディレクター、ホセ・アンヘル・サンチェスと会談を行い、ピッチ上での戦力としての評価、また金銭面での評価、この2点を確認。
このとき、モウリーニョ監督は、イグアインを戦力として計算していると言い、他クラブからのオファーは一切聞き入れるつもりはないと答えたと言う。それには、父親や代理人も当然納得した。
ただし、それだけ高い評価を受けているのであれば、金銭面にも反映されるべきだと考えており、今シーズン終了時、給与のUPについて両者で交渉が行われる見込みだ。
もっとも、モウリーニョ監督の去就が不透明な今、イグアインを取り巻く状況も約1年前と変わらないはずはない。
現在、イグアインは税抜後の所得で350万ユーロをクラブから受け取っているが、これは500万ユーロのベンゼマに遠く及ばない数字だ。クラブは、他の選手とのバランスを取りながら、イグアイン側が望む給与アップを検討することになる。
なお、もしもこれが成立することになれば、イグアインと結ぶ契約は2018年夏まで延長されることになる。
http://www.marca.com/2013/03/20/futbol/equipos/real_madrid/1363767863.html

シャビ・アロンソ:
       スペインのサッカー番組『プント・ペロータ』の司会者ジョセップ・ペドレロルは、シャビ・アロンソはレアル・マドリーと結んでいる20146月までの現行契約を全うするものの、契約延長はしないことをクラブに通達したと、同番組内で明らかにした。
       レアル・マドリーは今シーズン、シャビ・アロンソに対して2年の契約延長オファーを出していたが、すでに退団の意思を受け入れたという。
       クラブ関係者「彼の退団の意思が決定的なら、我々はそれを後押しする」
       ペドレロル「クラブは、シャビ・アロンソの模範的なプロフェッショナリズムを尊重し、他クラブへの売却のために、残り1年半になった契約の延長を迫ることもしない」
http://www.intereconomia.com/noticias-/punto-pelota/xabi-alonso-decidido-no-continuar-real-madrid-20130318


レアル・マドリーは、昨オフに続き、レアル・ソシエダのアシエル・イジャラメンディ(22歳)獲得に乗り出すという。昨オフ、レアル・マドリーは、同じくレアル・ソシエダのルベン・パルドと共に、獲得を試みた。しかし、レアル・ソシエダの要求する3000万ユーロに二の足を踏んだ。
とはいえ、シーズンが開幕してからもレアル・マドリーは特にイジャラメンディについてスカウティングを続け、今やモンタニエルサッカーに不可欠となったMFの獲得にゴーサインを出している。
ここまでイジャラメンディ獲得にこだわるのは、クラブからの契約延長打診に態度を保留しているシャビ・アロンソの後継者探しに早かれ遅かれ着手する必要があるからだ。
しかし、これはそれほど容易な使命ではない。なぜなら、シャビ・アロンソと同じようなフットボールのアイデアを持つ選手は他にいないからだ。
あるクラブ関係者は、「契約延長でOKというわけではない。彼のクローンを探すことが、焦点だ。ただ、彼のような選手はいないね」と語っている。
クラブが考える最適者はセルヒオ・ブスケッツ。しかし、宿敵からの引き抜きは、今や不可能に近い取引になっている。そこで、次にリストアップされているのが、イジャラメンディというわけだ。
レアル・ソシエダですでに1部通算50試合近くに出場しており、チーム戦術の肝となるポジションを託すのに格好の選手だとクラブは考えている。
他にも、クラブ執行部が獲得を検討する選手がいる。それが、セビージャの19歳MFコンドグビアだ。フィジカルが強く、ゲームのコントロール能力も高いフランスU21代表は、移籍金推定500万ユーロと安くつくことも大きな魅力となる。
イジャラメンディは昨年11月にレアル・ソシエダとの契約を2018年夏まで延長し、契約違約金は3000万ユーロにまで上昇している。また、バスク州出身者が歴史的に弾圧を受けてきた中央都市マドリーのクラブへ移籍することは、選手自身にとっても、また社会的な側面からも決して簡単なことではない。

http://www.elconfidencial.com/deportes/liga-bbva/2013/03/20/el-real-madrid-coloca-a-illarramendi-en-la-lista-de-sustitutos-de-xabi-alonso-117205/

砂浜で練習に興じるベティス

リーグ中断期間を利用して、ベティスはスペイン南部、ウエスカにあるマタラスカニャス(Matalascañas)で練習。

ベティスのあるセビージャは海がないだけに、選手たちにとっては格好のトレーニング(&リラクゼーション)になったのかも・・・

*写真は、ビーチバレーに興じる選手たち




2013年3月14日木曜日

エルナン・クレスポ「チョロには監督になる才能があると言われていた」

元アルゼンチン代表FWエルナン・クレスポが、ラツィオや代表のチームメイトでもあったディエゴ・シメオネが率いるアトレティコ・マドリーの練習を見学に訪れた。
そして、スペイン紙『AS』のインタビューに答えている。

「シメオネが我が家に帰ることができて、また順調にやっていて、良かったと思っている。ずっと前から、彼には監督の才能があると言われていた。他人よりも頭1つ抜きんでていたからね」

「今日、練習を見ることができて良かった。とても良かったよ。高い緊張感のなかで、やるべきことをはっきり自覚しながら、練習に取り組んでいたね。また、緊張感はあるけど、できるだけ楽しもういう雰囲気もあった」

2011年、パルマを最後に現役を引退したクレスポは、現在、監督になるための準備を進めているという。将来的に、スペインで指揮を執りたいという希望も持っているようだ。

「選手としては、スペインでプレーするチャンスがなかった。でも、監督の夢を持っている人間なら、常にフットボール界の最高のクラスで指揮してみたいものだ。スペイン、イタリア、イングランドなんかでね。それは目指しているところだ」

なお、現役時代は、チェルシーやミランでもプレーしたセンターFWは、ラダメル・ファルカオについてもコメントを残している。

「僕の現役のころだと、ファルカオはおそらく世界最高の選手だっただろう。でも、今はレオ・メッシ、C・ロナウドという2人の怪物とその座を争わないといけないからね。他の時代であれば評価されたことも、今はそうはならないからね」

「並みの選手からみれば、ものすごいことをやっているし、2人の争いに話題は集まる。今や、シーズン30ゴールに到達したって何の驚きでもない。悠々と50ゴールまで到達するんだからね。呆気にとられることだよね。ファルカオは普通の選手からみれば、最高の部類に入るのにね」

最後にクレスポは、シメオネの代表監督就任の可能性について、42歳という監督としては若い年齢がゆえに、まだ時期尚早だろうと語った。

「間違っているかもしれないけど、僕はこう思うんだ。代表監督になるには、それなりの年齢を重ねないといけないってね。若さや勢いがあるうちは、毎日の練習に意欲を感じるはずだし、自分が成長するには選手たちとそうやって日々コンタクトを取っていく必要があるだろうからね」

「50歳を超えれば、その時だろう。もちろん、僕自身の考えだけどね。シメオネは代表を率いたいという夢があるだろうし、それを望んでいるだろう。代表では得られない日々のトレーニングというのがあるとはいってもね」

http://futbol.as.com/futbol/2013/03/13/primera/1363193003_196874.html


イバン・カンポ 「バランは自信の深さで、ベルナベウのファンから信頼を勝ち取った」

ラファエル・バランへの賞賛は絶えない。
これまで彼をよく知る様々な人からの賞賛の声はあったが、実際レアル・マドリーの選手としてベルナベウのファンからのプレッシャーを受けた経験を持つ、イバン・カンポの言葉ほど信頼に足るものはないだろう。

「ベルナベウのファンから信頼を勝ち取るには、自分自身に大きな自信を持っていないとダメだ。そして、彼にはその自信がある。しかも、バルサやマンチェスターUなど、より実力の高いチームとの試合に違いを見せるんだ。そこで信じられない力を発揮する。レギュラーは自分の力で手に入れたものだよ」

「バランは素晴らしい選手だ。エレガントな振る舞いを見せるし、ボール扱いも上手い。ただ、最も優れているのは、その強烈なキャラクターと羨ましいほどのインテリジェンスだ」

もっともその余りあるポテンシャルは十分に披露しているものの、例えば、レアル・マドリーのOBフェルナド・イエロや元ミランのパオロ・マルディーニらと比較するには時期尚早だと警告する。

「誰もが羨むほどの才能の持ち主だけど、我慢が必要だ。マルディーニやイエロと闇雲に比較する必要はない。この1年は素晴らしい成長を見せているけど、例えば、マルディーニは20年間もトップレベルでプレーしてきているわけだしね」

なお、チーム内での現在の立ち位置について、イバン・カンポは次のように話している。

「モウリーニョの言葉からは、彼はレアル・マドリーのCBのレギュラーを掴んだということだ。モウリーニョは常々、状態の最も良い選手を使うと言ってきた。そして、今まさに彼が最も良い選手なんだ。また、同ポジションを争うペペ自身が、バランの調子の良さを褒めている。彼はポジションを奪い返さなければいけない身になっている。このチームに必要不可欠なこの2人の言葉こそが、とても大きな価値を持っているよ」

そして、最後に元OBとして、イバン・カンポはバランへの賛辞を送っている。

「彼は間違いなく、世界最高の選手の1人になる。セルヒオ・ラモスと黄金ペアを形成しているしね。マドリーはしばらく落ち着いて試合を見ていられそうだね」

http://www.marca.com/2013/03/13/futbol/equipos/real_madrid/1363170013.html

デシャン監督「バランはフランス代表の未来だ」

フランス代表監督のディディエ・デシャンは、次のW杯予選2試合(22日ギリシャ戦、26日スペイン戦)の代表召集メンバーに、レアル・マドリーのラファエル・バラン(19歳)を召集する可能性を示唆した。

正式メンバーは、現地15日(金)に発表される予定だが、フランスラジオ局『RMC』に次のように話している。

「バランはフランス代表の未来だ。明日、そして半年、来年とメンバーに含まれるだろう」

デシャン監督は、19歳にして並外れた成熟度を誇る同DFの活躍を称賛するも、フランス代表デビューには慎重な見方を示している。

「バルセロナとのクラシコ2試合、そしてCLマンチェスターU戦と、3つの大舞台を経験した。今シーズン開幕当初はそれほど出番がなかったが、1月以降、プレー機会を増やし、今やレアル・マドリーのレギュラーだ。19歳の選手にしては、普通のことではない。十分なクオリティーを持っていることの証だ」

デシャン監督はこれまで、昨年10月、そして今年の2月の親善試合にバランを召集したが、怪我などもあり、デビューには至っていない。

http://www.abc.es/deportes/futbol/20130313/abci-deschamps-varane-mundial2014-201303131903.html


2013年3月13日水曜日

『カント・デル・バルサ』をお祝い


デポルティーボ戦の試合開始前、バルセロナのクラブソング「カント・デル・バルサ」の作詞者&作曲者の功績を称えるセレモニーが行われ、唯一生存中のジョセップ・マリア・エスピナ氏(86歳)が人生で初めてカンプ・ノウのピッチに足を踏み入れた。

19741127日、カンプ・ノウで初めて同曲が披露されて以来39年に渡って歌い継がれてきた「カント・デル・バルサ」は、クラブ75周年記念式典に合わせて作成され、当時のアグスティ・モンタル会長指示のもと、エスピナ氏とジャウメ・ピカス氏の2人が作詞を担当し、マヌエル・パルス氏が旋律を付けたものだった。

なお、現在、同新聞でコラムニストを務めるエスピナス氏ほか、ピカス氏とパルス氏の両氏とも、クラブから一切の著作権料を受け取っておらず、クラブはこのセレモニー開催によって、これまでの“ツケ”を支払ったことになる。

エスピナス氏は、ピッチの上でマイクを手にとり、「『カント・デル・バルサ』が、世界中に、バルセロナという偉大なクラブを、そしてカタルーニャを知らしめたのです」と述べ、またこの日カンプ・ノウに訪れていたデポルティーボサポーターからの声援に対しても、同応援歌の歌詞の一部「Tots units fent força1つになれば恐れるものはない)」を引用し、感謝の意を表した。

http://www.elperiodico.com/es/noticias/deportes/espinas-cant-del-barca-representa-catalunya-todo-mundo-2336330

2013年3月11日月曜日

バルサに欠けているリーダー

バルサの急落を受けて、元選手や監督、そして各分野の専門家がその原因を分析している。

ペップ・マリ (スポーツ心理学者):

この世界に入ってほぼ25年。現在はバルセロナにあるスポーツ心理センターのセンター長を務めているその分野のエキスパート。

「バルセロナには、リーダーがおらず、自分の能力に自信が持てていないのです。ビラノバ監督の不在は、周囲からの批判にさらされる今だからこそ、影響を与えているのです」

「チームの一体感を高めるために、ローテーションが有効になるかもしれません。選手全員を同じレベルに揃えることではありません。それは、不可能なことですし、良くないことです。しかし、自分の存在が重要なのだと感じるはずです。また、複数の戦術を採用すべきです。効果があるでしょうし、そうでなくても悪い所が見えてきます。辞書を引くと「自信」の対義語は「不安」です。スポーツの世界でそれは悪にあたります。また、リーダーシップは不可欠です。もちろん、距離が離れていても、練習は観察できますが、その場でチームを先導することはできません。チームから躍動感がなくなていきます。ジョルディ・ロウラ監督代行は、アシスタントコーチの役回りを捨て、チームのリーダーとして振る舞うべきです。そのためにクラブは相応のポストを与えるべきでしょう。そうすれば、ロウラ自身も努力し、そして選手も彼を助けようとするはずです。試合中に何度も電話を受けていれば、リーダーシップを発揮できないのは当然です」

オリベル・マルティネス(スポーツ心理学者):


スポーツ心理学に携わって17年。
現在は、プリメーラやセグンダでプレーする選手数人をクライアントに抱え、監督への助言も行っている。
ロセイ会長は、ビラノバ不在からひと月経ったころに、ビラノバ監督の不在の影響を指摘したが、同氏の見解は異なる。

「そういうことではありません。もちろん、ビラノバ監督の不在は大きいですが、周囲から批判にさらされているからこそ、そう感じるのです。単に、重要な試合が重なったからこそ、そう思うのです。例えば、グラナダやサラゴサとミランやレアル・マドリーは別物です。それに、チーム内の役割は完全に分業制であり、バルサ自体が何年も前から研究されてきたチームであることもポイントです」

「周囲からは、集中力やアグレッシブさの欠如を指摘されていると思いますが、何もバルサは試合に勝つことを放棄しているとは思いません。だから、自信が崩れているという話ではないと考えています」

「リーダーが不在である今、チーム内で強化を図らなければいけません。キャラクターの際立つ選手が何人もいるわけですから、チャビ、プジョル、ピケ、マスチェラーノらがチームを引っ張っていく必要があります」

セスコ・エスパル(04~07まで、バルセロナのハンドボールチーム監督):

リーダー不在のバルサが機能するにはどうすれば良いか、と尋ねられるとエスパルは間髪入れずに次のように答えた。

「監督のポストを欠くわけにはいきません。そこは選手では穴埋めできません。リーダーシップを振る舞うことと、練習を指揮することは別物ですからね。解決策としては、ロウラが正式な監督の座に座り、誰かがその彼をサポートすることです。グアルディオラが監督だった4年間はビラノバがアシスタントを務め、今シーズンから、ビラノバが監督に昇格すると、ロウラがアシスタントのポストに入りました。しかし、今はロウラ1人しかいません。ロウラを支える人が必要です」

なお、ここ数日は選手たちから、「とてもやる気になっている」という旨の発言を聞くことが多いが、エスパルは額面通りにこれを受け取っていない。

「普段以上のやる気をもって試合に臨むことが解決を導いてはくれません。この言葉はつまり、『しばらく、強度の高い練習をしていなかった』ということの裏返しです。むしろ、この言葉を聞ければ、問題ないと判断できあす。この言葉こそ、表に出てくるべきなのです。強度の高い練習にもう一度取り組まなければいけません。なぜなら、ここ数試合はダイナミズムが低下しているのが明らかですし、それは全て日々の練習が発端となっているからです」

選手たちがもっと責任感を持つべきか?という質問に対して、エスパルははっきりとこう答えた。

「選手たちには、監督の役割を務めることはできませんし、それを求める必要はありません。彼らの役割はプレーすることで、チームを調整することではありません。彼らはそのやり方を知らないのです」

http://www.marca.com/2013/03/09/futbol/equipos/barcelona/1362824657.html


2013年3月8日金曜日

バレンシア、バルベルデ監督との契約延長へ

今季途中からバレンシアの指揮をとるエルネスト・バルベルデ監督の続投がまもなく成立しそうだ。
少なくとも、バレンシア陣営はその手ごたえを掴んでいる。マヌエル・ジョレンテ会長ほか、スポーツディレクターのブラウリオ・バスケスも、バルベルデ監督続投を確信している。

実際のところ、契約延長に関する話し合いは、順風満帆というわけではなかった。
クラブを取り巻く緊張状態に、バルベルデ監督は回答までに熟考の時間を取ったのだ。
しかし、当初心のなかにあった不安や疑念は少しずつ取り除かれてきたようで、今週にも両者が契約延長で合意する見込みだ。

明日中にも、バルベルデ監督の代理人、イニャキ・イバネスがジョレンテ会長とブラウリオスポーツディレクターとの交渉の場につき、最終確認を行うものとみられる。

バレンシア陣営には、バルベルデ監督続投に歓迎ムードが漂っている。
クラブは最高レベルのプロジェクトを用意し、またバルベルデ監督が望む戦力補強を叶えることができると考えている。クラブはすでに、数度に渡って来季以降の戦力について監督との話し合いを済ませており、バルベルデ監督の意見もヒアリング済みだ。

すでに戦力の見通しははっきりしている。
就任以降、バルベルデ監督は首脳陣やファンに対して、その考えをはっきりと提示しており、その態度を保留にしている選手はいない。バルベルデ監督は続投への信頼を勝ち取り、今後1~2年で自分の色を出していくことになる。

http://www.marca.com/2013/03/07/futbol/equipos/valencia/1362651529.html


今季終了までの契約で就任したバルベルデ監督は、今季限りでビルバオを退団することが濃厚なビエルサ監督の有力な後任候補だったが、ビルバオ陣営は、現在ビルバオ・アスレティク(Bチーム)で指揮をとるジガンダにバトンを引き継がせようと考えている。

http://www.superdeporte.es/valencia/2013/03/08/llorente-braulio-son-optimistas-renovacion-valverde/190342.html

2013年3月7日木曜日

アルベルダ「バレンシアでずっとプレーしてきて誇りに思う」

「おそらく、これがバレンシアでの最後のCLだろうね」

幾ばくかの郷愁に浸りながら、チームキャプテンのダビド・アルベルダはパルク・ド・フランスでTVカメラを前に答えた。

「こうした強豪クラブとの戦いに、僕の力を必要としてくれるのは特別なことだ。キャリアの大半をバレンシアでプレーできて、非常に恵まれたと思っている」

この日、人生の大半を過ごしてきたバレンシアで、最後の欧州カップ戦となる可能性もあったため、アルベルダは、両親、そして妻をパリに連れてきていた。しかし、もちろん本心は、この試合をラストマッチにするつもりはなかった。

「逆転での勝ち抜けを期待していた。チームは、偉業を成し遂げたいと思っていた。実際、良い試合はできたけど、勝ち抜けには不十分だった」

アルベルダは軽く笑顔を見せながら、試合を振り返った。
アルベルダにとって、この日のPSG戦は、CL通算64試合目。これは、元GKサンティアゴ・カニサレスの持つクラブのCL出場記録65試合にあと、1試合と迫るものだった。
1stレグでの痛い敗戦が尾を引き、大会での敗退を余儀なくされたことが、残念ながら、記録更新への可能性を小さくしてしまった。

「残念だね。PSGとのレベルの差は、それほど大きくなかったように思えたからね。ただ、2試合トータルで相手が上手だったのさ。ただ、フットボールには良い日も悪い日もある」

また、PSGとの決定的な差“経済力”を、避けては通れないと語っている。

「今や、彼らはとても大きなクラブになった。ただ、精一杯やっての敗戦だ。勝ち抜けが難しい状況にもかからわず、よくやった」

そして、来シーズン以降のチームの幸運を願いつつ、悔しさもにじませている。

「この先、チームメイトたちがずっと上まで勝ち進めることを願っている。この先数年も、この舞台に立ってほしいし、勝利を収めていってほしい。今は、ガッカリしている。もっと上位まで勝ちあがれたと思っているからね」

欧州カップ戦出場数では、クラブ歴代1位の記録を持つアルベルダ。
バレンシアでは、CL:64試合、UEFA杯:31試合、欧州スーパー杯:1試合、インタートト杯:5試合の計101試合に出場した。

「今僕の頭のなかには、日曜日の試合しかない。それだけだ」

90~95%の確率で今シーズン終了後にバレンシアを退団すると、先に明言しているアルベルダの次なる目標。それは、来シーズンのCL出場権獲得をチームにもたらすことだけだ。

http://www.superdeporte.es/valencia/2013/03/07/albelda-orgulloso-haber-jugado-vida-valencia-cf/190253.html

懐かしの選手たちに関するニュース ~ロナウド、オルテガ、フラン~

ロナウドの息子、格闘家を目指す  by SPORT

“親子鷹”が流行りつつあるサッカー界で、元ブラジル代表ロナウドの息子は、「格闘家」への道を歩みたいと周囲を驚かせているという。

現在、ブラジルでは、
ロマーリオの息子=ロマリーニョ、リバウドの息子=リバルディーニョ、ベベトの息子=マテウスらが、そしてスペインでは、マジーニョの息子=チアゴ・アルカンタラとラフィーニャ・アルカンタラらが、それぞれ偉大な父親の跡を追うように、サッカー選手として活躍している。

が、13歳にして身長180cmの息子=(名前は同じ)ロナウドは、格闘家へと邁進中。
少し前には、父親同様、お腹周りがぷっくりとした少年だったが、肉付きの良い体を手に入れたとのこと。サッカーでは、DFでプレーしていたそうだが、母親の勧めもあって、畳の上に自分の未来を賭けるということだ。

http://www.sport.es/es/noticias/resto-del-mundo/hijo-ronaldo-quiere-ser-luchador-2333092


オルテガ、引退試合にメッシを招待   by MundoDeportivo

90年代後半、小気味の良いドリブルで「マラドーナの後継者」とも評されたアリエル・オルテガが、
今年6月末に開かれる自身の引退試合にバルセロナのメッシを招待したいという希望を明らかにした。

古巣リーベルプレートのホームスタジアム、エル・モヌメンタルで行われる試合について、オルテガは、「招待するつもりだ。その日のスケジュールが空いてればいいね。きっと彼も参加したいはずだよ」と地元メディアに話している。

オルテガ「エル・モヌメンタルでの引退試合は、6月の最終週になる予定だ。スタジアムが満員になってほしいね」
「引退試合なんて、信じられないだろうね。その日が近づいてきたら、寝られなくなるだろう。正直、想像できないんだ。僕の引退試合があるなんてね。考えてなかったよ」

http://www.mundodeportivo.com/20130306/fc-barcelona/messi-homenaje-leo-messi-ariel-ortega_54369043514.html

フラン、息子のバルサ入りを認める   MundoDeportivo

元デポルティーボのフラン・ゴンサレスが、カタルーニャのラジオ局に対し、息子のバルサ入りを認めた。

フラン「何の問題もないだろう。妻もバルセロナ行きに賛成だし、息子もバルサ入りを歓迎している。何の問題も起こらないといいね。息子は楽しみにしている。バルセロナは息子のお気に入りでもある。あとは、スーツケースに荷物を積めて、家族みんなで引っ越しするだけだ」

なお、1stレグを0-2で負けたCLミラン戦について、フランは次のように答えている。
フラン「バルサは世界最高のチームだ。1stレグで躓いたとしてもね。逆転しなければいけない状況だけど、きっと彼らならやってくれると思っている」

http://www.mundodeportivo.com/20130306/fc-barcelona/fran-barca-deportivo_54369044624.html

2013年3月6日水曜日

バルサ崩落を分析

バルサの歯車は狂い、圧倒的な支配力が影を潜めている。
2日(土)リーガでのクラシコで、ここ4試合で3敗目を喫し、誰もその突然の凋落を説明できないままだ。リーガでの勝ち点差10以上ということ、またCLミラン戦まで10日の猶予があること、それがせめてもの慰めになっている。

治療を受けるビラノバ監督のことや、代わりに全力を尽くしてチームの指揮をとるロウラ監督代行のことを考えれば、選手たちがこの状況に奮起し、歩みを止めることなく、責任あるプレーを見せることは予想さえたはずだった。
しかし、今のところ、それは全く表に表れていない。むしろ、その凋落に歯止めが効かない状況に陥っている。

マドリーへ遠征に向かう前日の記者会見で、ティト・ビラノバ監督について質問されたジョルディ・ロウラ監督代行は、ほとんど泣きそうな表情だった。なにもこれがビラノバ監督に関して初めて質問を受けるだけではない。この手の質問は反日常であり、ロウラ監督代行にしても、常に「問題ない。回復途中だ。辛い状況にあるのは確かだが、これを乗り越えているところだ」と応えている。しかし、その答えと涙もろさはほとんど同居しているようなものだ。友人が何千キロも離れた場所で、癌と戦っている。それが、辛いことだというのは間違いない。

1-2の敗戦後、チームのポフォーマンスに満足していると答えたロウラ監督代行の言葉は、また1つ困難な状況を乗り越えたことを示唆していたが、結局、手にしたものはなかったというのが事実だ。

現在、バルセロナが抱える問題はロウラ監督代行に起因するものではない。
しかし、解決策がないのも確かなことだ。

彼は、監督としての権限がなく、メンバー選考にも影響力を発揮しない。
ビラノバがいつチームに復帰するかは未定だが、今シーズンのバルサを左右するCLミラン戦までに戻ってこられないのはほぼ確実だ。
ロウラは助けを必要としているし、とりわけ選手たちの援護を求めている。
バルサは今こそ戦わなければならない。問題なのは、守備。いや、攻撃。いや、全てなのだ。

現在、バルサは公式戦13試合連続失点中で、3月の時点で過去4シーズンのいずれの失点数よりも多い失点を喫している。ちなみに、リーガの失点数で比較すると、昨シーズンはシーズン29失点、その前は21失点。現在はすでに30失点だ。


ティト・ビラノバ監督は昨夏、ケイタを放出し、CBの補強を希望していた。
しかし、その要員として獲得したソングは、最後尾で不安定なプレーを見せると、2度と起用されなくなった。

さらに、プジョルは有り余る気力で怪我のない日はなく、マスチェラーノは今季初めのスーペルコパで致命的なミスを犯して以来、本来のプレーが影を潜めている。ピケは柱になりきれず、大舞台に十分な体力で臨めていない。

唯一機能しているサイドバックは、ジョルディ・アルバだが、彼にも休みがない。とはいえ、まだ燃料は残っている。それに対して、ダニエウ・アウヴェスの姿は、失点シーンが取られた写真にばかりその姿を見せるだけ。例えば?もっとも最近の例?先週末のクラシコで、モラタに何の不自由もなくクロスを上げられ、ベンゼマの先制点に結びついたシーンがまさにそうだ。
もっとも、攻撃面では1アシストを記録し、次第に調子を上げている。

対照的に、素晴らしいフォームで開幕を告げたアドリアーノは、度重なる筋肉系の怪我で2試合連続して起用することもできないほどだ。

週末のクラシコでロウラ監督代行は、ファブレガスをスタメンで起用しなかった。
さらに途中からピッチに送り出すこともなかった。
それまで左ウイングの位置でプレーしていたイニエスタが、やはり中盤でのプレーを好むため、そうなった。

2013年3月4日月曜日

控えGKは、マシプかバニュスか?

今週末にデポルティーボとのホームを控えるバルセロナのGK枠に、興味深い現象が起きている。

3日のクラシコで正GKのビルトル・バルデスが退場処分を受けたため(2~4試合の出場停止)、論理的に考えれば、次の試合では、ホセ・マルエル・ピントが正GK、控えGKにはバルサBで正GKを務めるオイエル・オラサバル入ることになる。
しかし、オイエル・オラサバルもまた、先週土曜日の試合でレッドカードを受けてしまい、週末の試合には出られなくなった。
そのため、ピントの控えは、バルサBの第2GKジョルディ・マシプか第3GKのミゲル・バニュスのどちらかになる。

当然、マシプが第2GKとしてより経験値が高いGKであり、先週痛めた膝も問題ないというが、ジョルディ・ロウラ監督代行は、どちらの選手を召集メンバーに含めるのか注目される。

さて、ここで2人のGKの選手像を見てみよう。

ジョルディ・マシプ:偶然生まれたGK

ジョルディ・マシプ・ロペスは、1989年1月3日、サバデル出身。180cm70kgと体格は小柄だ。
バルセロナに入ったのは、2004年、15歳のとき。”カデテA”からバルサのキャリアをスタートさせた。08-09の1シーズンのみ、レンタル移籍を経験するも、それ以外のシーズンは全てバルセロナでプレーしている。特長は、敏捷性、セービング能力、反射神経である。
なお、彼には興味深い歴史がある。
彼はもともとフィールドプレーヤー出身で、バルサカンテラの入団テストもフィールドプレーヤーとして受けた。しかし、合格を勝ちとったものの、当時は入団を拒否して地元へと帰ったのだ。
その後、ひょんなことから、GKとしてのキャリアを歩み始めたという。
「練習で誰もGKをやりたがらないから、GKになったんだ」
そして、次にGKとして受けた入団テストでも、再び合格通知をもらい、晴れてバルサ入団を果たした。

ミゲル・バニュス:GKは4歳から
マシプが偶然の産物なら、ミゲツ・バニュス・アントンは、生粋の職人だ。なぜなら、GKを始めたのは、4歳からだから。バルセロナに入団したのは、11/12シーズン前。エルチェからの加入だった。なお、数年前にはレアル・マドリーで入団テストを受けた経験もあるが、この時は入団まで至らなかったという。ポジショニング、安定感、高さに特長があるが、今シーズンはオイエル・オラサバルが退場した2試合しか出場機会はない。


http://www.sport.es/es/noticias/barca/masip-banuz-quien-sera-suplente-pinto-este-sabado-2330352

2013年2月21日木曜日

CL決勝トーナメント1回戦 ACミラン対バルセロナ(データ)

・ミランは、欧州カップ戦の決勝トーナメント第1戦をホームで戦い、「2-0」で勝った場合、勝ち抜けを逃したのはたった1度。95/96のUEFA杯準々決勝ボルドー戦、第2戦を0-3で落とし、敗退。その他、12回に勝ち抜けを果たしている。

・ちなみに、ミランが第1戦を、「2点差以上の勝利」で終えたのは過去31回あって、逆転で敗退することになったのは、上記のボルドー戦と、03/04シーズン、”スーペルデポル”に第2戦で「4-0」と大敗した、この2回だけ。

・バルセロナは、欧州カップ戦の決勝トーナメント第1戦をアウェイで戦い、「0-2」で敗れたのは過去1度だけ。89/90のカップウィナーズカップ2回戦アンデルレヒト戦。その後第2戦を「2-1」で勝利したものの、合計スコア「2-3」で敗退している。

・バルセロナが、最後に、欧州カップ戦の決勝トーナメント第1戦を2点差で落としたのは、09/10のCL準決勝インテル戦(1-3/A)。その後第2戦を「1-0」で勝利したもの、合計スコア「2-3」で敗退している。ちなみに、当時のインテルの監督はジョゼ・モウリーニョ。


・バルセロナはこれで公式戦10試合連続失点。これは、98/99シーズン以来のこと。最後に無失点だったのは、1月10日コパ・デル・レイ5回戦第2戦コルドバ戦(5-0勝/H)。なお、クラブの最多連続失点試合数は、「20」。

・一方バルセロナは、12年12月5日CLグループステージ、ベンフィカ戦(0-0/A)に続く今季公式戦2度目の無得点。

・実は、ミランの今大会CLホーム初勝利。グループステージでは2分け1敗だった。

http://www.marca.com/blogs/profesor-doc/2013/02/20/barcelona-y-milan-en-los-octavos-de-la.html

・メッシは、コパ・デル・レイ準決勝第1戦のレアル・マドリー戦に続く、今季公式戦2度目の枠内シュート0本。

・ミランのゴールを決めたボアテングとムンタリは、共にガーナ人。ガーナ人2人が同じ試合でゴールを決めたのは、CL史上初めてのこと。

・欧州カップ戦の決勝トーナメントで、イタリアのチーム対スペインのチームが戦って、第1戦を「2-0(or 0-2)」で終えたのは過去11回。その後、第2戦で逆転での勝ち抜けを決めたのは、4回だけ。ただし、4回ともにスペインのチーム。

・ここまで決勝トーナメント第1戦を勝利したスペインのクラブはない(レアル・マドリーの1分けのみ、以下3チームは全て敗戦)。もしもベスト8にスペインのクラブが残らなければ、04/05シーズン以来のこと。
https://twitter.com/2010MisterChip


2013年2月14日木曜日

CL決勝トーナメント1回戦 レアル・マドリー対マンチェスターU(データ)

・マンチェスターU、欧州カップ戦決勝トーナメントの第1戦をアウェイで戦い、引き分け以上の成績を収めた場合、過去19回中17回の確率(89%)で次のラウンドへの勝ち抜けを決めている。

・マンチェスターU、欧州カップ戦決勝トーナメントの第1戦をアウェイで戦い、「1-1」のスコアだった場合、過去4回すべてで勝ち抜けを決めている。

・レアル・マドリー、欧州カップ戦決勝トーナメントの第1戦をホームで戦い、「1-1」のスコアだった場合、過去4回すべてで敗退を喫している。また、いずれもノーゴール。

・モウリーニョ監督、欧州カップ戦決勝トーナメントの第1戦をホームで戦い、、「1-1」のスコアだった場合、たった1度しか勝ち抜けられていない。(06/07:CLのバレンシア戦)

・これまでの欧州カップ戦決勝トーナメントで、第1戦を「1-1」で終えた過去685試合のうち、第2戦をアウェイで戦ったチームが勝ち抜けを決めたのは、174試合。その割合、25%。


・モウリーニョ対ファーガソンの通算対戦成績。 モウリーニョ:6勝、ファーガソン:2勝、引き分け:7

・ディエゴ・ロペスは、ビジャレアル時代にマンUと2度対戦し、1失点も許してなかった。というわけで、今回、マンU戦初失点。

・一方、デヘアは、アトレティコ・マドリー時代にレアル・マドリーと5度対戦し、全敗していた。というわけで、今回、初の勝ち点獲得。

・そのデヘアは、この試合で6回のセーブ回数を記録。CLの試合では、自身最多記録。

・レアル・マドリー、今大会のCL、セットプレーから3失点目(全10失点)。一方、リーガではここまでセットプレーから5失点(全22失点)。うち、ヘディングでの失点は3失点。

・マンチェスターU、パス成功率(66%)は今大会のCL最低の記録。

・この日、ケディラはチームトップの決定機を演出。計5回。

http://www.marca.com/blogs/profesor-doc/2013/02/12/los-octavos-de-final-de-la-liga-de.html
http://www.bbc.co.uk/sport/0/football/21348206
https://twitter.com/OptaJose
https://twitter.com/2010MisterChip


■おまけ■
世界最高峰の舞台を観戦に訪れた各有名人たち

・”サー”・ボビー・ロブソン



・パコ・ヘメス(ラージョ監督)





2013年2月11日月曜日

左足の魔術師、フラン(元デポルティーボ)

”スーペル・デポル”と呼ばれ、欧州を席巻した田舎クラブ、デポルティーボ・ラ・コルーニャ。
当時、背番号「10」を背負い、左サイドからの正確なクロスでチャンスを演出してきたフランシスコ・ハビエル・ゴンサレス・ペレス、通称”フラン”がスペイン紙『AS』のインタビューに答えている。


―あなたがデビューして、25年が経ちました。
あっという間だね。僕がデポルでそうだったように、幸せで快適な時間を過ごしていれば、一瞬にして時は経つもんだ。全てがまるで昨日のようなことだよ・・・・

―(トップデビューとなった)ブルゴス戦のことは覚えていますか?
試合のことはそれほど記憶にないけど、緊張していたことは覚えている。
試合中もうダメだと思ったときいはあったけど、フィジカル的なことではなくて、気持ちの面でのことだった。

―キャリアで記憶に残っていることは?
良い思い出も、悪い思い出も、いずれも忘れられないものがある。
まずは、1部昇格したことだ。でも、数年後には最終節で優勝を逃したこともあった。
その後は、コパの優勝、リーガの優勝、そして100周年記念といろいろあったね。
CLでミランに4-0で勝ち、大逆転で勝ち抜けを決めたこともあった、あれは永遠に記録に残るだろうね。
とはいえ、他にもある。アーセナル戦ではキャリア最高のプレーができた。彼らにフットボールの洗礼を浴びせてやったね。そして、ドイツでは、バイエルンのホームで初めて勝ったスペインのチームにもなった。

―キャリアを振り返ってみれば、栄光の連続だったと言えますが。
1部に昇格した直後、デポルがこんなことになるなんて、誰も予想してなかった。
デポルのクラブ史上最高の時代に携われたという運もあった。
何シーズンかの辛い時期を除けば、その他は最高の思い出ばかりだ。

―あなたは6つのタイトルを獲得しました。これは、多い?少ない?
引退して、そのキャリアを振り返ってみれば、それは驚くべきことだよ。
ただ一方で、CLを戦っていた時代には、もっとタイトルを獲得できたと思うし、それだけのポテンシャルがあったはずさ。
リーガで1度、コパで2度、スーパルコパで3度。
今思えば、もっと取れたような気もする。

―アルセニオ時代のスーペルデポルをどう評価する?
全部が夢のようだったし、新たな経験だった。
降格すれすれのチームが、その後3年連続でバルサやマドリーとタイトルを争うチームになったんだからね。タイトルは取れなかったけど、最も輝かしい時代だった。もちろん、僕はその後タイトルに恵まれることになったけどね。

―そして、イルレタ時代がやってきました。
当時のチームは、スーペルデポルの時もチームのまとまりに特徴があった。メンバーも全く別物だった。代表選手やトップレベルの選手たちでチームが構成されていたから、上位を争うのもずっと簡単だった。

―引退の時のことを振り返ってくれる?
35歳になった時、若い選手たちの突き上げを感じて、引退のことをうっすら考えたんだ。
そして36歳でスパイクを脱いだんだけど、実際そのシーズン、僕はスタメンフル出場する試合がたくさんあった。その年齢にも関わらずね。まだまだ出来そうだったんだ。でも、怪我やその他の理由で、これ以上体にムチ打つのは止めようと決めたんだ。

―今のデポルにとっては、その姿を見るのは難しいですね。
僕はさながら、映画の『ラスト・オブ・モヒカン』のようだった。
フットボールにおける最後のロマンだった。
マドリーやバルサに移籍できたが、この素晴らしいチームに愛情を注いでくれるファンの前でプレーする方を選んだんだ。そういう意味でクラブ残留したのは、僕が最後かもしれない。
今はもう、そういうわけにはいかないからね。

―他のチームへ移籍しようと全く思わなかったのですか?
フットボール観点からいえば、全くだ。
僕らは、十分他のチームと張り合っていたからね。
他のクラブでプレーしていたらどうか、というのは分からない。
分かっているのは、デポルでとても幸せだったということだ。

―デポルが、倒産法を適用しました。どう思われますか?
今後の成り行きを見守ることだ。管財人が決めていくことだ。
これから数年先は、厳しい未来が待ち受けている。
セルタのように、借金を減らし、危機を脱しようとしているセルタのように、多くのクラブが苦しんでいるのを知っている。そして、デポルの財政状況は誰もが知るところだ。
将来のためには、1部残留が不可欠だ。収入、とりわけテレビ放映権を手に入れるうえでね。

―話を元に戻しましょう。背番号「10」を背負うのは重荷でしたか?
まったくそんなことはなかった。
おそらく、13歳からその番号を身につけてきたからだろうね。
今はもう、「10番」が持つ意味は少なくなったけど、僕が現役のころは価値があったからね。
器用で、試合を決定づけられる選手がつける番号だった。
とはいっても、それほど深刻に考えてはいなかったよ。

―では、チームメイトの話を。誰とのプレーが最も楽しかった?
いろんな選手がいたね。リストを作ると、とても長くなるよ。
デポルでは、とても素晴らしい選手たちと接する運を手にすることができた。
例えば、(現バジャドリー監督の)ジュキッチ。
ピッチ上での振る舞いはとても素晴らしかったし、僕らは親友でもあった。
さらに、ジャウミーニャもそうだ。
そして、試合だけでなく、練習でもキャリアを満喫していたよ。練習するのも好きだったんだ。
デポルにいた18年で、練習に遅刻したことは一度もない。
僕は本当に恵まれていた。好きなことをやれたし、子供のころの夢をかなえることができたんだからね。
もう少し長くできたかもしれない。でも、年には勝てないね。

―ライバルは?
特別にはいなかった。
最も試合を楽しみにしていたのは、マドリーとバルサとの試合。次にセルタだ。
マドリーが何年もリアソールで勝てないのを見てきたからね。

―どの監督から最も多くのことを学んだ?
あらゆる監督から少しずつ吸収していったよ。
まずは、ルイス・ウチャ。ユース時代の監督だね。僕がトップレベルに行くための基礎を作った人だ。
そして、ロドリゲス・バス。デポルのトップチームの監督を率いて、なおかつユースから5人のカンテラーノを引き上げたのは、相当な勇気がいったはず。僕をデビューに導いてくれた監督で、それからずっと重宝してくれた。
その後、アルセニオが監督に就任した。
僕を継続的に使ってくれた監督だ。周りからは、ベテランしか起用しないと言われていたけどね。
アルセニオのもとで、僕は経験を積んでいった。そして、イルレタ。彼のもとで、僕らはリーガ優勝を成し遂げた。

―では、最も言い合った監督は?
ファンからだけでけなく、監督からも大事になれたはずだ。
ただ、あえてあげるなら、トシャックだろう。
凄くプレッシャーをかけられていた。記者会見での発言が大きなプレッシャーを生んでいた。
その理由を理解するのには、多くの時間を必要とした。
ただ、引退して彼と会ったときに、話をしたけど、それまでにはなかった好印象を感じたけどね。

―あなたは選手を退きましたが、その才能は受け継がれているようです。
そうだね。僕の息子、ニコラスがいるからね。
彼の前には、自分の好きなようにできる未来がある。
父親がいたからではなく、その年齢で十分素晴らしい才能を持っているんだ。
フィジカルは圧巻だし、僕がその年齢であったころよりも急激にリズムを変えられるんだ。
全ての能力を持っている。でも、今は何よりいろんなことを吸収することが大事な時だ。

―ただ、興味深いのは右利きだということです。
大したことではないけど、興味深いね。
僕の兄の息子は左利きだけど、僕の息子は右利きだ。
どちらも父親と全く逆足が効き足なんだ。

―息子さんは、今年、レアル・マドリーかバルセロナに移籍しますか?
どちらも、その動向を追っている。
実際に見に来ているし、大会への出場を誘いにきている。
私よりもそのポテンシャルを見出しているようだ。まだ何も決まっているわけではないけどね。


http://futbol.as.com/futbol/2013/02/10/primera/1360453260_943676.html


















































2013年2月7日木曜日

メッシ、今日、ここ8年で6回目の契約延長へ

メッシは今日、バルセロナとの契約更新にサインをする予定。
ここ8年で6回目の契約更新となるう。
今回の更新で、契約期間は2018年夏まで、年棒は1100万ユーロとなる。
しかし、今回、クラブが希望した契約違約金のアップは望まず、2億5000万ユーロのままで据え置きとなった。

以下、これまでの契約更新を時系列に・・・

1:2005年6月。U20世界選手権を優勝した直後のこと。
2:2005年9月。ガンペール杯でユヴェントスと戦った直後。契約内容の改善のみ。
3:2007年1月。2014年夏までの延長により、契約違約金は1億5000万ユーロに。
4:2007年6月。ロナウジーニョが退団した後、契約内容の改善のみ。
5:2009年9月。2016年夏までの延長により、契約違約金は現在の2億5000万ユーロに。

http://futbol.as.com/futbol/2013/02/06/primera/1360185097_225565.html


スペイン代表対ウルグアイ代表(データ)

・2ゴールのペドロは、12/13の代表戦ゴールをこれで「9」とした。代表通算10、11ゴール目。

・この試合、バルセロナ所属の選手9人がピッチに立った。代表史上、1クラブから9人のメンバーが出場するのは、初めてのこと。(バルデス、プジョル、J・アルバ、ブスケッツ、イニエスタ、ペドロ、セスク、ピケ、ビジャ)

・ちなみに、2010年W杯決勝オランダ戦では、バルセロナから7人が出場。(ピケ、プジョル、ブスケッツ、ビジャ、イニエスタ、チャビ、ペドロ)

・アスピリクエタ、イスコ、マリオ・スアレスがフル代表デビュー。それぞれ、デルボスケ体制29、30、31人目の代表デビュー。

・デルボスケ監督、ラディスラオ・クバラ代表監督(1969-1980)が持つ代表最多指揮数に並んだ。通算68試合で、57勝5分6敗。170得点45失点。(勝率83,82%

・プジョル、代表史上7人目の100キャップを達成。 カシージャス (143), スビサレッタ (126), チャビ (119), シャビ・アロンソ (106), ラウール (102)、フェルナンド・トーレス (101)、プジョル(100)

・スペイン代表史上、初めてのカタールでの試合。

http://www.marca.com/blogs/profesor-doc/2013/02/06/el-profesor-doc-tambien-con-la-seleccion.html

2013年1月20日日曜日

高校サッカー選手権  総括

今日で終わった高校サッカー選手権。
例年になく、スタジアム観戦をすることができたので、
雑感をここにつづっていきたいと思う。

■修徳高校×鳴門
東京の高校相手に、我が出身県の鳴門は、”応援力”の差で圧倒されていた。
そして、ピッチ上でもポテンシャルの差は明らかだった。
しかし、昨年に見た高校よりも、
ールを持つべき時×離すべき時のタイミングが
向上しているような印象を受けたのは良かった。
ただし、四国という地理的要員がもたらす、タレント総力の差は埋めがたい。
年々全国レベルからは遠ざかっているのは、気のせいか。

■野洲×青森山田
「対照的なスタイルが衝突した」という意味では、
僕が観戦したなかでは、最も興味深い試合だった。
「試合経過があっという間」という試合。
ほとんどハーフウェイラインから5m前後?という、
極端に高い最終ラインを敷いた青森山田と、
高密度なパス&ドリブルで掻い潜ろうとする野洲との戦いは飽きることはなかった。
もっとも、野洲のサッカーは評価の別れるものだったのだろう。
一部識者は、天皇杯でも敗れたG大阪と並べて、
「ポゼッションの意味」を論じていたし、「スペースの意識」という観点でも
”サッカーの常識”からすれば、”突っ込んでいる”だけにしか見えなかった。
実際、前半の彼らは魅せるだけのサーカス的なサッカーをやっていた。
ただ、青森山田GKが負傷した際の中断を経て、
スペースを攻略していく(おそらく)通常のサッカーが形を見せていたように思う。
あのプレスの中でも、前にボールを運ぶ姿勢を見せたのは評価されるべきだろうし、
それは、今の日本サッカーがトップレベルとぶつかった際に
明らかになる弱点でもある。
一方で、それが、”あえて”守備網に突っ込んでいく自爆となったとも解釈はできるが。
ただ、初戦ゆえの固さもあったかもしれない。
もしも、あの1試合を勝っていれば、
チームとしての総合力では十分な力を見せていただけに
上位進出は間違いなかったような気がする。
目指す方向はかなり特異だとは思うが、面白いのは確か。


■滝川第二×作陽
チーム力が点差に如実に反映された試合だった。
高校サッカーでは常連の2校だったが、その差は歴然だった。
その年での選手の質に大きく左右されるだけに、
滝川第二は”その年”ではなかったのだろう。

■立正大湘南×旭川実
旭川実は、実は昨年も1回戦の試合を見ていたのだが、
DFラインと中盤のブロック、そしてビルドアップの基礎技術の高さは目についた。
監督?チーム?のやりたい方向性がしっかりと消化されているチームだと思った。
立正大湘南は、試合前にチームマフラーを販売していたのが、印象に残っている。
母校以外の特定の高校へのファン意識というのもなかなか、面白いのかもしれない。

■桐光×作陽
青森山田と同ベクトルの桐光には少なからず注目していた。
というのは、昨年のプリンスリーグ関東1部で
FC東京U18、柏レイソルU18という強豪を抑えて1位に輝いていたから。
ポゼッションスタイルを目指すチームが多いなかを
勝ち抜いてきた組織力を見てみたいと。
実際、約束事を選手全員が意思統一しながら、プレーしている姿は
プロ並みの規律の高さを感じた。
アバウトな部分が目につく高校サッカーでは、
ある意味異質だったように思う。
中盤4人もそれぞれ個性が異なり、それがチームという組織を潤滑に動かしている姿には好印象を抱いた。
一方、作陽も滝川第二戦とは違って、
サイドのスペースをうまく使った大きな展開を見せた良いサッカーをしていた。
この大会で初めて、”サッカーらしいサッカー”を見たと思った。
(おそらく)あえて、純粋なCFを置かずに地上戦を挑んだのも、明確な狙いがあったのだろう。
最後の交代は、十分な”予感”があっただけに残念。
タラレバに過ぎないが、マイボールになるまでは交代をしてはいけなかったということだ。

■帝京長岡×京都橘
試合を見るまでは、あまり実情を知らないチーム同士の対戦だったが、
こちらも面白い試合だった。
京都橘の2得点までは一方的な展開になるかと思ったが、
以降の帝京長岡が見せたサッカーは、”質の高さ”で言えば、
今大会観たなかでは、ダントツに1番だった。
特に、小塚くんのプレーには目を奪われた。
ボールを置く位置、視野の確保、プレーの選択、キックの正確性は
間違いなく高校レベルを逸し、”将来性”という意味でも
見ているこちらをワクワクさせてくれた。
そして、4-3-3?を使うチームとして、両サイドを大きく使うサッカーは、
この前の試合、作陽と同じく、魅力的。
試合を見る中で、評価が大きく変化した高校だった。

■星陵×鵬翔
鵬翔は”守備のチーム”と思っていたが、
1人1人の技術レベルの高さを見て、高校サッカーの水準が年々高まっていることを実感。
突き放される度に追いつく、”不思議な力”を持ったチームだと。

■京都橘×桐光
正直言って、桐光にはガッカリだった。
国立に飲まれた、それが最大の要因だったらしい。
もちろん、京都橘からボールを「持たされた」ことが、
チームの良さを消してしまっていた面があるとは思うが・・・。
あれだけなすすべなく負けてしまう、何より内容のない試合になってしまったのには
あらぬ妄想(1週間の間にチーム崩壊?)まで起こさせるほど。
とはいえ、もともと、前線のタレントで一種の限界が見えていたのも確かだった。
松井くん次第!?のところも、大いにあった。
チーム力+個人能力というところで比較したときに、
2トップという最大の武器を持っていた京都橘の方に軍配があがったのだろう。
用意周到に戦った京都橘が、試合のなかでも成長を遂げていたところも印象的だった。

■鵬翔×京都橘
テクニック志向、戦術志向、そして没個性などが声高に叫ばれるなか、
鵬翔が見せた気持ちの強さ、また京都橘が持つチームとしての確固たるスタイルの確かさは、
とても大きな価値があると感じる。
サッカーにとって大事な、正確に強く蹴れること、そして次のプレーを考えたトラップが出来ること。
この2つのレベルが総合的に高かったチームが最高の舞台で最高の戦いを見せた。

■総括
・スター不在と言われるが、確実に底上げは図られており、この傾向が数年続けば自然現象的に相応のスターは生まれてくるのでは?
・「スター+10人」という見方自体が、そもそも古い考え方なのでは?
・バルセロナを筆頭とするポゼッションサッカー志向の高まりと、対照的な結果の因果関係は?
・なぜ、キックオフと同時にわざわざ相手へとボールをプレゼントするように、ロングキックを蹴るのか?
・ゴール前以外で、競り合わないシーンが目についた。高校レベルでは、2タッチ目でのボール奪取も有効かもしれないが、それでは空中戦に強い選手は育たないのでは?
・ロッカールームの涙を、キラーコンテンツにするテレビ局サイドの意図はこのままでいいのか?


2013年1月4日金曜日

リーガ 冬の移籍市場まとめ 01

・A・マドリーのサイドバック、シルビオがメディカルチェックをパスし、デポルティーボへシーズン終了までレンタル移籍することがまもなく決定か。
シルビオは、先日、新たに監督に就任した同胞のドミンゴス・パシエンシアのもとで再起を図る。
ちなみに、2人は10/11シーズンのELで準優勝したブラガで、師弟関係にあった。

・国内の経済危機で「獲得」<「放出」が絶えないことが予想なれるなか、セビージャが先陣を切って、新たな選手を獲得。
セルビアスーパーリーグで4位につけるヴォイヴォディナから、ボスニアヘルチェゴビナ代表MFミロスラフ・ステヴァノヴィッチ(22歳)だ。
中盤の攻撃的なポジションならどこでもこなせる柔軟性を持つが、最も得意とするのは右サイド。
年末、1500万ユーロの赤字を計上したことを発表したばかりのセビージャは、今季ここまでヴォイヴォディナで公式戦19試合3ゴールを挙げている同選手を、130万ユーロで確保した。
一時の勢いが風化しつつあるセビージャだが、「安価に獲得→高額で売却」の振る舞いかたは変わっていない。
ただし、クラブの厳しい財政事情を受けて、ネグレドorヘスス・ナバス売却を迫られている状況を踏まえたうえでの獲得との見方が強い。

・セルタは、フランクフルトからシーズン終了までのレンタルで、DFヴァディム・デミドフ(26歳)を獲得。
クラブは左足前十字靭帯を断裂し、シーズン絶望となったサムエル・ロルカの代役を探していた。
なお、同選手は10/11冬~11/12終了までR・ソシエダに在籍。
昨夏、フランクフルトに移籍していたが、わずか半年でリーガに復帰した。
http://deportes.elpais.com/deportes/2013/01/02/actualidad/1357126034_409797.html

・シルビオの放出が確実となったA・マドリーは、左サイドバックを探しており、昨夏も獲得に動いたグラナダのシケイラに触手を伸ばしている。
同ポジションのレギュラー、フェリペ・ルイスは現在筋肉系に怪我を抱えており、また代役として昨夏獲得したドミンゴ・シスマはシメオネ監督を納得させるプレーを見せていない。
とはいえ、昨夏にグラナダとの契約を2017年夏まで延長した同選手の契約違約金は1500~2500万と見られており、この冬というよりは来夏以降での獲得になりそうだ。
http://www.marca.com/2013/01/03/futbol/equipos/atletico/1357198990.html



2013年1月2日水曜日

アルタニオーナーが、ラ・ロサレーダ購入を望む


マラガのオーナー、シェイク・アブドゥラ・アルタニは、ホームスタジアム“ラ・ロサレーダ”の所有権を手に入れたいと望んでいる。

ゼネラルディレクターのビセンテ・カサードが明らかにしたところでは、オーナーは、スタジアムをクラブ資産とすることで、今後、スペイン財務省や社会保険庁からの債務支払い要求にも、素早く対応できる基盤を作りたいと考えているという。

現在、同スタジアムの所有権は、アンダルシア自治州政府、マラガ地方議会、マラガ市議会の3者で均等(33.3%)に配分されており、各組織ともその権利売却の可能性を否定していない。

しかし、その売却額については、マラガが望むような安価な額ではなく、市場価格を反映させた額になる見込みだ。

なお、マラガは現在、同スタジアムを借用しているが、その借用額を全く支払っていない状態となっている。これは、フェルナンド・サンス前会長時代(20062010)に結ばれた賃貸協定が全く機能していないためで、新協定を結ぶための話し合いも止まったまま。

今後は、マラガが、政府・議会側をいかに説得するかに掛かっている。

http://www.mundodeportivo.com/20121231/malaga/malaga-jeque-la-rosaleda_54358747038.html