2012年12月27日木曜日

長距離砲も手に入れたバルセロナ

ティト・ボラノバに率いられているバルセロナは、もはやグアルディオラ時代のチームを妬む必要がないかもしれない。

プレーの内容、成績、いずれも最高であることはすでに分かっているし、開幕からずっと1位をキープし続けている。

そして、その好調の要因の1つに上げられるのが、ペナルティエリア外からのゴールだ。

ペップ時代のバルセロナは、その点について、それほど効率的とは言い難かった。
そもそも、あまり中長距離のシュートを重要視していなかったところもある。
しかし、ティト・ビラノバはそれを変えた。
特にそれが際立つのが、今季公式戦2敗目となった、グラスゴーでのCLセルティック戦(0-1/A)以降のことである。
その試合以来、バルセロナの選手たちは、さらにエリア外からのシュートを意識するようになっている。

バルセロナは、後方に陣形を固め、ことごとくスペースを消してくるチームに対処するための”プランB”の必要性を長らく指摘されてきた。
そのため、背が高く空中戦に強いストライカーの獲得も噂されてきたが、ビラノバの導き出した回答は、エリア外からの強烈なシュートだった。
2列目以降にも、正確かつ強烈なシュート力を持つ選手が揃っているため、それは理にかなったものでもあった。

果たして、バルセロナは今シーズンここまで、ペナルティエリア外から12ゴールを挙げている。
現在のペースでいけば、シーズン終了までに30ゴールに到達する計算だ。
これは、グアルディオラが監督を務めていた4シーズンの合計数の2倍に当たる数字となる。

なお、ゴール数が単純に増えただけではなく、その決定率も上がっている。
グアルディオラ時代の最高決定率7.1%を大きくしのぎ、今シーズンはここまで12.5%の確率でゴールを奪っている。

すでに確立されたプレースタイルがゆえに、さらに研究が進む相手チームにとっては、サプライズの要素だろう。

最も顕著な例は、11月11日に行われたマジョルカ戦(4-2勝/A)。
バルセロナはこの試合で、3ゴールをペナルティエリア外から決めている。

http://www.marca.com/2012/12/25/futbol/equipos/barcelona/1356455021.html

2012年12月10日月曜日

セビージャ、負債解消のため、やむなく主力放出

先週水曜日(12月5日)、セビージャのクラブの株主総会が開かれ、クラブの逼迫する経営状況が明らかになった。

昨シーズンの年間予算9600万ユーロから、2100万ユーロ減少された今シーズンの予算だが、来シーズンはさらにその額を減らさざるを得ないという。

特に、セビージャが今シーズンも欧州カップ戦への出場権を取り損ねるようなことがあれば、放映権料収入減少などの理由により、1000~2000万の予算カットは避けられず、クラブは1600万ユーロの財源を何等かの方法によって埋め合わせなければいけない。

もっとも単純にして効率的な方法は、主力選手の売却。
例えば、ガリー・メデル、イヴァン・ラキティッチ、アルバロ・ネグレド、ヘスス・ナバスらの名前が挙げられる。

なかでも、戦力低下を最小限に抑えられるメデルの売却が、クラブ側の理想だとされている。
というのも、セビージャは今シーズンすでに、マドゥーロやコンドグビアと言った代役となりうる選手を獲得しており、例えば、ラキティッチやネグレドという選手を売却しても、また出費を強いられることになるからだ。

その他、若くて売却益の見込めるファシオ、ペロッティ、シシーニョあたりも、放出の可能性がないとも言えない。

いずれにせよ、復活を継げつつあるセビージャの13/14シーズンは、明るくないということだ。

http://www.estadiodeportivo.com/sevilla.php?id=35102



2012年10月24日水曜日

元マラガ会長のフェルナンド・サンス氏が、現マラガオーナーの未払いを告発


前マラガ会長のフェルナンド・サンス氏は、クラブ買収時に支払らわれる予定だった350万ユーロがいまだ未払いであるとして、現在クラブのオーナーを務めるアブドゥル・アル・タニ氏を告発した。

サンス氏が告発している金額は、当初今年の727日までに支払われる予定だった。

しかし、オーナーがマラガに約5か月間姿を現さなかったため、解決策の妥協点を見出すこともできず、今回の告発に至った。

なお、20106月、マラガ買収にかかった費用3600万ユーロのうち、1400万が前経営陣に、残りがクラブの抱えていた負債や選手の未払い分の給与に充てられることになっていた。

もっとも、今回の告発はクラブに直接的な影響を与えるものではないだけに、好調のチームは余計な心配をする必要はないだろう。

http://www.as.com/futbol/articulo/fernando-sanz-denuncia-impago-jeque/20121023dasdasftb_48/Tes

2012年10月17日水曜日

日本 4-0 ブラジル

スコア以上の完敗。


「通用しなかった部分」が露わになったという点では、そう言わざるを得ないだろう。
しかし、すがすがしいほどの差に、改めて目指すべき道のりの長さを実感した。


とはいえ、この試合では、日本のサッカーの方向性の試金石となる試合となったはずだ。
オシム監督が提唱した「人もボールも動くサッカー」の腕試し。


ようやく見えてきた”日本人らしい”スタイルは、果たして間違ってなかったのか?
それが問われるという意味で、育成関係者にとっても1つの勝負だったかもしれない。


そして、結論から言えば、間違ってはなかったが
また新たな疑問も上ってきたのではないだろうか。


それは「理詰めのサッカーが、遊びから生まれたサッカーに勝つことは可能なのか?」ということだ。


たしかにトラップの技術1つとっても、パスの技術1つとっても
今の日本代表は過去最高にある。
そして、戦術の国、イタリアの指揮官が授けたタスクを90分通してこなせるだけの、”頭”も備えつつある。


しかし、昨日我々が目にしたのは、技術や戦術にはないサッカーの駆け引きの巧さであり、
”遊び”の要素だったように思う。


ブラジルの(これまた日本のお株を奪うような)協力プレスをうまく掻い潜った日本のパス回しも、
途中からには恰好の”餌”として考えられていた!?


そして、試合のなかで誰の何が得意・不得意なのか、学習する能力でも一段上だった!?


これだけは、頭だけでなく、体感することでしか得られない要素でもある。
ならばこそ、一部で「教えすぎる」と危惧されるサッカー環境は、本来のスポーツが持つ騙し合いの楽しみを奪っているという可能性も十分にある。


一度はブラジルを目指し、そして今はどちらかというとスペインを目指す日本。
しかし何より、スポーツの原点である”遊び”の要素が放棄されないか、今後の大きな不安であり、
それを気づかせてくれたマッチメイク担当者には、感謝したい次第である。


欧州サッカーへの選手流出が進み、メディア露出も”外者”が多くなるなか、
じつは、まだまだ閉じた目でサッカーを見ていたかもしれない我々にとって、
実に大きな意義となった90分だっただろう。

2012年10月8日月曜日

クラシコ批評

10月7日に開催されたエル・クラシコは、2-2のドローに終わった。
現地『ムンド・デポルティーボ』紙に、この試合の左右した要素がいくつか掲載されている。

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1.   ベンゼマとペペのミス
ベンゼマがシュートをポストに当て、1点リードしたレアル・マドリーが追加点を入れそこなったシーン。20への野望は一瞬にしてタイスコアへと変貌した。空中戦では分が悪いバルセロナだったが、チャビが視界に入ったためか、ペペは宙に浮いたボールをクリアできず。メッシが同点弾を叩き込んだ。

2.   CR7とメッシとの激闘
またしても2ゴール。しかし、真の価値あるゴールとは、こういったライバルを目の前にしたときのゴールに限られる。素晴らしい内容を見せたマドリーを相手に、実にストライカーらしい同点弾と言葉の不必要なFKでチームを牽引した。公式戦ここ3試合ゴールがなかったが、その間はアシストでチームに貢献し、そして最も重要な試合で結果(ゴール)を出してみせた。
一方、クリスティアーノ・ロナウドは改めて競争力の高いプレーヤーだということを証明してみせた。
この試合手にした2つのチャンスを何の迷いなくゴールへと結びつけ、メッシとの世界No,1論争にまだまだピリオドを打たしてはくれない。まさに“圧巻”だった。

3.   アウヴェスを上回ったモントーヤ
今季最初のスーペルコパでのクラシコでもモントーヤがピッチに入って以降、チームはより強固さを増したが、この試合でもまた同じだった。負傷退場したダニエル・アウヴェスに代わって出場すると、若さに似合わぬシンプルなプレーでリズムを作る。そして、試合終了間際には決勝点になろうかというシュートまで放った。著しい成長を見せ続けている。

4.   学習しないマルセロ
左サイドに位置するマルセロはいつまで立っても成長しない。アルベロアが成長し、セルヒオ・ラモスとペペのコンビが鉄壁を誇ろうとも、左サイドにはいつまでも穴があいている。

5.   ブスケッツの戦術レッスン
この試合でメッシが見出しを飾る存在だとしたら、縁の下の力持ちはブスケッツだろう。アドリアーノのCB起用という非常事態のなか、ボールのないところでの動き、マドリーのカウンターの起点を摘む動き、いずれもパーフェクトだった。もちろんミスもいくつかあったが、唯一無二のエレガンスさでピッチ上に君臨していた。
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http://www.mundodeportivo.com/20121007/el-clasico-barca-real-madrid/la-calidad-de-messi-la-veterania-de-busquets-y-la-sobriedad-de-montoya_54352741473.html

2012年10月7日日曜日

クラシコを前にしたブスケッツのマドリー選手評

10月7日(日)、現地時間19:50キックオフの今季公式戦3度目のクラシコを前に、バルセロナのブスケッツがレアル・マドリーの各選手たちについて、コメントしている。


・カシージャス
「これまで素晴らしいキャリアを築いてきた世界最高のGKの1人。そして、僕にとっては大切なチームメイトだ」

・セルヒオ・ラモス
「非常に高いクオリティーを持っていて、どこでプレーしてもその能力を持てあますほどだ。ボールを持っていようと持ってなかろうとね。彼も大切なチームメイト」

・ペペ
「常に相手FWの先をゆく非常にスピードのあるCB。ポテンシャルも高い」

・アルベロア
「どんな試合も完璧で、どんどん攻撃がうまくなっている」

・マルセロ
「その攻撃力は非常に危険だ。スピードがあるし、C・ロナウドとのコンビネーションも良い」

・シャビ・アロンソ
「レアル・マドリーのピッチ上の指揮官。DFの裏を狙うロングパスは危険で、彼の存在はチームに不可欠」

・エジル
「エレガントで高次元の能力を持つ、洗練された選手。ラストパスも素晴らしい」

・ディマリア
「とにかく早い。特に、ラストパスを受けるときなんかね」

・ベンゼマ
「ゴールを決める以上の能力を持っている。下がっても、またサイドに開いてもボールを受けられる」

・イグアイン
「攻撃に深さを作るのがうまいFW。マドリーにとっては不可欠な存在だ。スペースを作ってくれるし、どんな状況であってもゴールを決めてくれるからね」

・C・ロナウド
「偉大な選手で、天井知らず。ゴールをたくさん決めることもできる。彼よりも、素早く先を読んで対応しなければいけない。それは、全く簡単なことではない」




2012年9月24日月曜日

バルセロナ対グラナダ レビュー


バルセロナは、クラブ史上7度目となる開幕5連勝を飾った。
しかし、これまでで最も苦しんだ試合となったのは事実。
AS紙の記者サンティ・ヒメネス氏が書いた試合後のマッチレビューでは、「バルセロナは、結果ほどうまくいってはない」と主張した。

もちろん、これはレアル・マドリーを支持する側の新聞であるため、
奇をてらった部分はあることを忘れてはいけない。
しかし、極端で大げさな意見というわけでもないだろう。

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バルサは連勝を収めるも、非常に苦しんだ。
トーニョがキャリアベストとも言うべきプレーを見せ、グラナダは、特に前半、バルサを機能不全に追い込んだからだ。

もっとも、ティト・ビラノバ陣営は再び勝利を積み重ねたことに満足かもしれないが、よくよく見れば全て順風満帆というわけではない。

もちろん、結果は雄弁な事実を物語っている。
グラナダ相手に2-0で勝利し、首位をキープしたことに議論の余地はない。
獲得可能な勝ち点15を全て獲得しているし、レアル・マドリーとの差も変わらぬままだ。

そういう意味で、このバルセロナに対して、数字のうえで非難することはできない。
今やニューヨークに居を構えるグアルディオラも、インターネット上で結果を確認し、胸をなでおろしているはずだろう。すでにリーガはバルサのものだと。しかし、現実は全く別物だ。

今のバルセロナに、圧倒的なまでにリーガを制圧したころの面影はない。

勝利への意欲、そして試合終了間際の怒涛の攻撃には納得せざるを得ないが、それでも(2節)オサスナ戦(A)や(3節)バレンシア戦(H)、それに今週のCLスパルタク・モスクワ戦など、結果に包み隠された危うさが存在する。

このグラナダ戦も、ビジャの試合勘など様々なテストをするには格好の試合だったはずだ。
しかし、最終的には、チャビという、いつもの聖域へと踏み込んでいる。

前半は、ゆったりと散歩しているかのようなリズムのなか、パスも雑で、グラナダの圧倒的なフィジカルを前に、プレーの連続性がなく、個人技でも完全に封じこめられていた。

一方、トーニョは、訪れるピンチを何度も救い、そのプレーはスペクタクルそのものだった。
チャビの圧巻のシュートまで、8度は失点を防いでいた。
しかし、その壁が崩れ、数分後には自滅。
昨季、カンプ・ノウで魅せたハビ・バラス(元セビージャ、現セルタ)にあと数分で並ぶことができたはずだった。

http://www.as.com/futbol/articulo/xavi-derriba-muro-tono/20120923dasdaiftb_26/Tes

2012年9月20日木曜日

チャンピオンズリーグ グループステージ第1節(データ)


<レアル・マドリー 3-2 マンC>

      両者は、公式戦初対決。
      今季ここまでの全公式戦フル出場だったセルヒオ・ラモスが、先発を外れベンチ。
      レアル・マドリーは、この試合の勝利で、CL開幕戦6シーズン連続勝利。
      レアル・マドリーは、92/93から始まった現行のCLで通算100勝目。(3541敗)。史上最速。2位:マンU98勝)、3位:バルセロナ(97勝)。
      マルセロは、CL通算3ゴール目。1153CL準決勝第2戦バルセロナ戦(1-1/A)以来、2シーズンぶりのゴール。
      ベンゼマは、CL通算27ゴール目。昨季リーガ最終節以来、自身公式戦初ゴール。ユーロも無得点だったため、公式戦804分ぶりのゴールとなった。
      クリスティアーノ・ロナウドは、CL通算39ゴール目。ドログバと並び歴代8位に。
http://www.marca.com/blogs/profesor-doc/2012/09/18/comienza-la-liga-de-campeones-1213.html
http://www.marca.com/2012/09/18/futbol/equipos/real_madrid/1348001531.html

      レアル・マドリーは、欧州カップ戦でのホーム開幕戦、負けなし(通算515分)
https://twitter.com/OptaJose

      レアル・マドリーは、イングランド勢とのホーム戦で54分け2敗という戦績
http://jp.uefa.com/uefachampionsleague/season=2013/matches/round=2000347/match=2009503/prematch/background/index.html

<マラガ 3-0 ゼニト>

      イスコの1試合2ゴールは、プロ初。ちなみに、今季公式戦初ゴール。
      サビオラはCL通算16ゴール目。
http://www.marca.com/blogs/profesor-doc/2012/09/18/comienza-la-liga-de-campeones-1213.html

<バルセロナ 3-2 スパルタク・モスクワ>
・  CLホーム開幕戦無敗を継続
・  メッシ、CL通算53ゴール(69試合)。1試合2ゴール以上は、13試合目。今季公式戦10点目。
・  昨季CL、バルセロナは全試合で2ゴール以上を決めている。

・  メッシ、ヘディングでのゴールは、バルサ通算11ゴール目。

・  CL決勝がウェンブリーで行われた過去2回(1992、2011)、共にバルセロナが優勝している。

<バイエルン 2-1 バレンシア>
・  両者の対戦は、過去3回。全て「1-1」だった。




2012年9月18日火曜日

ティト・ビラノバ監督が採用する相対評価


グアルディオラ前監督のもとを独り立ちしてから初めて、ティト・ビラノバ監督はメッシにベンチスタートを命じた。エースがスタメンを外れたのは、昨シーズン第2節のレアル・ソシエダ戦以来、約1年ぶりのことである。

その当時のバルセロナであれば、グアルディオラもメッシも不在の状況に大きな悲観論が漂っていたことだろう。運命論を振りかざすまでもなく、バルセロナは大きな不安に覆われていたはずである。

しかし、ヘタフェとの試合では、メッシがピッチに姿を現す前からすでにリードを奪い、勝利を確実なものにしていた。プレー内容も申し分なく、彼らは至って普段どおりのプレーをするだけで、勝ち点3を手に入れた。

ヘタフェとのアウェーゲームと言えば、昨シーズン、4連覇を逃す決定的な試合となったオサスナ戦(211日、2-3/A)と並び、バルサが大きな失敗を招いた試合(1126日、0-1/A)として記憶されている。さらに今回は、相性の悪い主審との組み合わせ、“FIFAウイルス”感染など、別のハードルも存在していた。もちろん、直前のホームゲームでレアル・マドリーから勝利を上げたばかりのチームとの対戦だったということも忘れてはいけない。

よって、この試合を迎えるにあたって、バルセロナにはある種の恐怖があったはずである。スタメンのメンバー選考にも頭を悩ませたはずである。

ところが、ティト・ビラノバ監督は混乱することもなく、“10人のカンテラ出身選手の起用”という大胆かつ、戦略的なスタメンをピッチに送り出した。イニエスタ、アレクシス・サンチェス、ジョルディ・アルバの欠場が確定していたにも関わらず、メッシやダニエウ・アウヴェスまでもベンチに温存させた。

結果、特に素晴らしかった中盤では、チャビが試合をうまくコントールし、セスクは“偽9番”の役割を全う。ブスケッツのポジショニングは文句のつけどころがなく、今季初スタメンとなったチアゴ・アルカンタラに至っては、フィジカルとテクニックの融合という意味で、バルセロナが生み出した最高傑作の名に相応しい出来だった。

そして、昨シーズン後半に囁かれた“メッシ依存症”という疑惑に対し、いともあっさりと回答を提示し、メッシの不在が足枷とならないことを早くも証明してしまった。

ティト・ビラノバ監督の頭のなかは、11人でのプレー、ではなく、14人でのプレーがイメージ図に描か
れているのだろう。

スターティングイレブンの選考に偏りがなく、選手に対しては、プレーの均質化と共通理解を要求する。その決断力は、柔軟かつダイレクトでもある。フットボールに相対的価値を持ち込んだという点で、ビラノバ監督は誰よりも先をいっている。

今やレアル・マドリーとの勝ち点差は「8」にまで広がった。しかし、現在の状況を見る限り、ティト・ビラノバ監督はこのことを何ら不思議に感じていない気さえする。その姿はまるで、1人で“オトラ・リーガ”を戦っているかのようでもある。

http://deportes.elpais.com/deportes/2012/09/16/actualidad/1347747216_862844.html

2012年9月6日木曜日

グローバル化が進むリーガ

夏の移籍市場が打ち切られ、今季リーガの概要がざっくりと露になってきた。

週末のリーガエスパニョーラで先発出場を果たした選手のうち、37.8%が外国人選手だった。
計198人の選手が先発出場を果たしているが、うち75人が外国人だったということだ。
注)9月26日に延期されたベティスvsアトレティコ・マドリーの試合はカウントに含めていない

地域別に見てみると、
34人が欧州、31人が南北アメリカ、10人がアフリカとなり、
国別では、
ブラジル人が12人で最も多く、次いでアルゼンチン(10)、フランス(9)と続いている。

なお、第3節に限ってスタメンに外国人を最も多く並べたのは、バレンシア。
11人中、8人が外国人だった。
なお、レアル・マドリーとバルセロナは共に、6人ずつの外国人をスタメンに起用している。

一方、外国人を全く起用しなかったのはバスク純潔主義を貫いているので当然だが、
アスレティック・ビルバオ。
続いてはヘタフェの1人だけとなっている。

マーケットが1/3になったリーガ

先週末、8/31日で今夏の移籍マーケットは閉じられ、プレミアリーグを中心にあっと驚かされる駆け込み移籍に一喜一憂したことだろう。

とはいえ、数年前まで“世界最高峰”と謳われたリーガ・エスパニョーラの現状は、
スペイン政府がEUに対し財政支援を叫び通していることからも分かるように、
お先真っ暗な状況である。

なぜなら、この夏、各クラブが補強に費やした金額は、前シーズンよりも70%減少したことが分かったからだ。

昨シーズンは、20チーム計36000万ユーロの資金が移籍市場に投入されたが、今シーズンはわずか11600万ユーロしか市場にお金が回らなかったという。


そして、いつもと変わらず、最も補強費を費やしたのはレアル・マドリーとバルセロナで、
全体の55%を占めている。

具体的には、モドリッチ(レアル・マドリー加入)、ソング、ジョルディ・アルバ(共にバルセロナに加入)の3選手だけで6600万ユーロが費やされた。

つまり、残り18チームの補強費はわずか5000万ユーロほどでしかなかったということだ。

しかも、この18チーム中、全く補強費を使わなかったクラブが、最低でも6クラブはある。
デポルティーボ、バジャドリーの昇格組はまだしも、マラガやエスパニョール、オサスナ、ラージョまでもが財布からお札を抜くことなく、全ての交渉をまとめ上げた。

一方、他国へと“ステップアップ”(?)を遂げた選手の移籍金総額は、1億5300万ユーロ。
つまり、リーガ全体での収支は、3700万ユーロのプラスということに。

もちろん、これを本気で喜んでいる会長はリーガには存在しない。
ファンの期待を膨らませつつも、クラブに残る財源の管理をやり通しただけでホッと一安心。

冬の移籍マーケット?

もはや、噂を楽しむだけで十分満足しなければいけないのが、正直なところだろう。

2012年8月22日水曜日

サラゴサ対バジャドリー:ここ3年で最低の視聴者数


      先週土曜日から3日間にわたって行われたリーガ開幕戦で、プロリーグ機構(LFP)が設定した23時キックオフは、テレビ視聴にも大きな影響を与えていたことが分かった。
      現地20日(月)の23時から行われた試合、サラゴサ対バジャドリー戦は、視聴者数がわずか887000人と、無料放送枠に指定された試合としてここ3年で最低の数字を記録。
      この試合を放送したのは、民間テレビ局『LaSexta(ラ・セクスタ)』で、2006年に(無料)放送権を獲得して以来、少なくとも毎週1試合はリーガ1部の試合を放送している。
      なお、同社の放送試合で最も視聴者数が少なかったのは、2008/0934節のマジョルカ対ヘタフェ戦。このときは、623000人の視聴者数だった。
      2番目に視聴者が少なかったのは、2007年のムルシア対アトレティコ・マドリー。
      このときは、テレビ放送権の争い真っ只中で、前半45分は映像なしの放送だった。
http://www.as.com/futbol/articulo/zaragoza-valladolid-visto-anos/20120822dasdaiftb_44/Tes

2012年7月18日水曜日

移籍短信

●ビジャレアル、バレンシアからのオファーを一蹴

2部降格により、主力の大量離脱を強いられているビジャレアルだが、
その魂までを簡単に売り渡す気はないようだ。

今夏の移籍の目玉、MFブルーノ・ソリアーノに対し、
隣町のバレンシアが900万ユーロのオファーを提示したが、ビジャレアルはこれを断ったという。

なんとその理由が、昨シーズン、最後から2節目のバレンシアダービーで起こった1件にあるという。

0-0で迎えた後半ロスタイム、バレンシアはMFジョナスの決勝ゴールで勝利。
一方のビジャレアルは、勝ち点1を拾い損ねた。

結局、この1ポイントが残留・降格の分水嶺となったのだが、
ビジャレアル側は、この時のバレンシア側の非情な対応に未だ腹を立てているようで、
今回のオファーに対しても、聞く耳を持たなかったようだ。

ビジャレアルの現会長フェルナンド・ロイグ氏は、かつてバレンシアの大株主でもあった人物であり兄フランシスコに至っては、94~97年までバレンシアの会長を務めていた。


かつては濃い結びつきのある両クラブだったが、
今やその関係性は悪化の一途を辿っているという。


なお、バレンシアは補強ターゲットの変更も検討しているという。
ASローマからレンタルバックしたものの、今季プレシーズンも個人トレーニングを強いられているR・マドリーのMFフェルナンド・ガゴがその候補。
R・マドリーは、700万ユーロ前後での売却を望んでいるというが、
実際の買い取り額は400~500万ユーロで落ち着くのではというのが現地メディアの見方だ。

MFアルベルダの“後継者”を探すバレンシアの夏は、まだまだ終わりそうにない。

http://www.marca.com/2012/07/17/futbol/equipos/valencia/1342519145.html
http://www.as.com/futbol/articulo/llega-millones-variables-bruno/20120718dasdaiftb_27/Tes



●ミチュ、スウォンジーへ?


11/12シーズン、MF登録として最多の15ゴールを記録した、
“ビックサプライズ”ミチュの移籍先が決定しそうだ。

現所属先のラージョ・バジェカーノ首脳陣は、
イングランド・プレミアリーグのスウォンジーからの200万ユーロのオファーにGOサインを出したという。

もともと同選手獲得を目指していたセビージャは、
欧州カップ戦出場権を逃したことによる資金難でボーナス付きのレンタル契約を望んでいたが、
現金への換金を望んでいたラージョ側は、プレミアクラブへの移籍を選択したという。

http://www.as.com/futbol/articulo/michu-punto-fichar-swansea/20120718dasdaiftb_18/Tes


●ウスタリ、ヘタフェと契約解除

ヘタフェに所属していたアルゼンチン人GKのオスカル・ウスタリが、契約期間を1年残した状態で、クラブとの契約解除に合意した。

昨季は、アルゼンチン代表合宿参加中に負傷した膝の怪我もあって、
1分もピッチに立つことがなかった。
ちなみに、08年北京五輪の準々決勝オランダ戦で負傷した左膝靭帯損傷の再発だった。


2007年夏、ヘタフェ史上最高額の600万ユーロで加入するも、
5年間でわずか42試合の出場、60失点に終わっている。

今後は、母国のいずれかのクラブと契約し、再起を図ることになるようだ。

http://www.marca.com/2012/07/17/futbol/equipos/getafe/1342524770.html

2012年7月13日金曜日

消費税増税は、チケット価格にも悪影響を及ぼす

スペインのラホイ首相が発表した消費税率の引き上げ。
政府は13日にも、現行の18%から21%への増税を実施する予定だが、
これがフットボールの世界にも影響すると『AS』紙は伝えている。

影響を受けるのは、以下の2点。
・チケット価格
・クラブ年間会員新規加入料

そして、各フットボールクラブ会長らはこの決定に対し、戦々恐々としている。

というのも、ここ3年以上に渡って政府に要望していた税制特別優遇措置はいまだ認められないなか、今回の決定により、軽減税率が8%→10%へ引き上げられることになったからだ。
*この軽減税率の引き上げは、映画やコンサート、展覧会などの文化事業全体に一律で課せられる予定。

また、新規スポンサーの獲得について、
そのハードルを低くする“メセナスゴ法”の改正も、依然国会で承認されていない。

リーガは来週月曜日にも総会を開き、今回の政府の税率引き上げの影響について協議する見込みという。

この夏には、リーガと各クラブの間で、財務省への債務返済方法について合意に至ったばかり。
*なお、2014/15シーズン以降に返済が滞っている状況にあるクラブは、放映権収入の35%を債務の返済に回されることになる。


しかし、今回の税率引き上げの決定は、ようやく決着をみた上記合意案についても、
白紙撤回される可能性も浮上してきている。


http://www.as.com/futbol/articulo/iva-encarecera-precio-entradas/20120712dasdaiftb_51/Tes

*軽減税率
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B7%DA%B8%BA%C0%C7%CE%A8


職場を探すオーウェン

元祖“ワンダーボーイ”も、今夏は就職活動に勤しむ日々のよう。

昨シーズン限りでマンチェスター・Uを退団したマイケル・オーウェンが、現在の状況を自身のツイッター上で明らかにしている。

そのなかでオーウェンは、今でも“チャンスを求めている”と現役続行の意思を示しつつも、「決して中位クラスのクラブとは契約しない」とあくまでトップレベルに留まってプレーしたいとしている。

元イングランド代表の32歳のストライカーは今年5月、3シーズンを過ごしたマンチェスター・Uを退団する際、決して引退はしないと宣言。

「もし、良いチャンスに恵まれなかったら、そうなること(=引退)もあるだろう」とツイートしていた。

「僕は、まだトップレベルでやっていけると思っている。マンチェスターでプレーしてきたときも、そのことを証明してきた」

オーウェンは2009年夏、フリー契約でマンチェスター・Uに加入。
加入初年度は、マンチェスター・ダービーでのロスタイムの決勝点(4-3)を含む、公式戦9ゴールを記録している。

とはいえ、2年目から出場機会を徐々に失い、
ゴール数も5ゴール(10/11)、3ゴール(11/12、*全てリーグカップ)と右肩下がりだった。

もっともオーウェン自身は、トップリーグからのオファーが届くことに何の疑いももっておらず、
例えば、リーグ・チャンピオンシップなど2部相当のクラブへの移籍は考えていないという。

「僕は今、32歳。まだ数年はやれる。この年齢になれば、まずプレーできる喜びが何よりも優先される。チャンピオンシップでプレーしたくないというのは、決して馬鹿にしているわけではないんだ。僕は、他の誰かのように、レベルを落としてプレーしたくないと言っているだけだ」

「リヴァプール、レアル・マドリー、ニューカッスル、マンチェスター・U、そしてイングランド代表。それらのチームで、ずっと楽しくやってこられたとは思っていないからね」





2012年7月12日木曜日

バルサ、ソシオ会員数が減少

FCバルセロナのソシオ会員数(*クラブ年間会員)が、減少した。

今年6月30日時点でのソシオ会員数は、前年同時期よりも2.35%減の169.058名。
クラブ史上最高会員数だった、昨年の176.058名より6740名の会員減少となっている。

特に、2004年、当時のファン・ラポルタ会長を中心とするクラブ経営陣が、
ソシオカード取得用にかかる年会費の請求を取りやめてからは、
初めての減少傾向である。

なお、この減少傾向は今後数年続くものと見られている。

というのも、サンドロ・ロセイ現会長を中心とする現経営陣が、
2010年10月、連絡の取れない加入者を退会対象とし、
また同時に、インターネットからの入会募集を廃止したからだ。

以降、正式なソシオ会員に数えられるのは、
2年以上の会員歴があるものに限られることになった。

また、昨今の経済危機によって、更新料が未払いのままになったファンについても、
ソシオ会員数にはカウントしていない。





クリスティアーノ・ロナウドよりも馬に価値あり?

マラガのオーナーであり、カタール王族のシェイク・アブドゥラ・アル・タニ氏が、所有する自慢の馬をツイッター上に公開し、その価値がクリスティアーノ・ロナウドよりも高いことを告白している。

「この馬は現在、世界のどんな高額なサッカー選手よりも価値があるんだ」

同氏によると、おの馬は現在ベルギーで飼われているとのことで、エジプト種だということだ。

これまで、スペインサッカー界では、元アトレティコ・マドリー会長のヘスス・ヒル氏が所有していた“インペリオソ”という名の馬が最も有名だったが、今後数日は“ギャロップ・キング”と呼ばれるこの馬がメディアを賑わしそうだ。


http://www.marca.com/2012/07/11/en/football/spanish_football/1342031301.html


グティ、ついに引退を決断!?

元レアル・マドリーの、ホセ・マヌエル・グティエレス(通称:グティ)の現役引退がいよいよ現実味を帯びてきている。

今週火曜日、グティは、今季2シーズンぶりにプレミアリーグに復帰するウェストハムとの交渉に臨んだが、契約には至らなかった。
また、かねてから噂されていたカタールのクラブからは、具体的なオファーがなかったようだ。


選手本人はこの状況を憂い、スペイクを脱ぐのが最良の選択だという考えに傾きつつある。

2011年11月15日に、トルコのベシクタシュと契約解除してからピッチに立っていないグティ。
ベジクタシュ退団直後には、自身のツイッター上で次のようにもつぶやいていた。
グティ「今後、スペインや欧州でプレーすることはないだろう。これからもプロ生活を続けるとすれば、アジアの国になるだろう」

そして、先月の28日、スペイン『AS』紙に対し、現在の正直な心境を明かしていた。
「あと2年は現役を続けたい。でも、これまでのようにそう簡単に物事は進んでいない。今後10日ほどで、全てが明らかになるだろう」

しかし・・・「天才」と言われた男に追い風が吹くことはなかった。

なお、上記のインタビュー時、『AS』に対して、現役引退後のプランについてこんな風に告白している。
「監督養成コースを受講したい。バルデベガス(レアル・マドリーの練習施設)なら、うってつけだろうね」

この10月に36歳となるグティはこれまで、公式戦通算582試合(レアル・マドリー:542試合、ベシクタシュ:40試合)に出場し、89ゴール(レアル・マドリー:77ゴール、ベシクタシュ:12ゴール)を記録。

プロデビューは、1995年12月2日、対セビージャ戦、19歳のときだった。

以降、レアル・マドリーでは15シーズン、そしてベシクタシュでは1年半の在籍歴がある。

なお、ラウール以上の才能があると言われながら、素行の問題や不安定なプレーぶりから、トータルキャリアのわずか47%の出場時間しか、ピッチ上に立てなかったというデータもある。

獲得タイトルは、
5度のリーガ、3度のCL、2度のトヨタカップ、1度の欧州スーパーカップ、4度のスペインスーペルコパ、1度のトルコカップ。


http://www.as.com/futbol/articulo/guti-ha-decidido-dejar-futbol/20120712dasdaiftb_37/Tes

2012年7月11日水曜日

レドンドの息子がトップチームへ

1990年代後半、レアル・マドリーやミランで金色の長い髪をなびかせ、そのエレガントな姿に"El Principe" (王子様)の異名を取ったフェルナンド・レドンド。


彼は、背番号「5」のイメージを一新したプレーヤーとしても有名です。


というのも、それまでアルゼンチンで背番号「5」と言えば、
伝統的に、チームの中心にして獰猛なエースキラー。
それまで華麗さとは無縁のポジションでしたが、
レドンドの登場によって、その後カンビアッソやフェルナンド・ガゴなどゲームメイクの達人たちが身につける番号へとその意味合いを変えさせたのです。


そんな彼にも息子がいました。その名は「フェルナンド・レドンド」。同名です。

そして今回、地元アルゼンチンの「ティグレ」というチームのプレシーズンで
わずか17歳ながら、トップチーム召集を受けたということです。

スペイン紙『AS』電子版が伝えたところによると、
(こちらも懐かしい・・・)現役時代はビジャレアルなどでプレーしたロドルフォ・アルアバレナ監督が先週、ユースで活躍するレドンドJr.の召集を決断。
このサプライズ召集に、アルゼンチン地元スポーツ紙「Ole(オレ)」が突撃インタビューを慣行したとのこと。

そのインタビューのなかで、レドンドJr.は、
トップチーム召集の連絡を受けた際の驚きと喜びを語り、
父親(フェルナンド・レドンド)からは
「とても嬉しいニュースだし、お前は自信を持って、そして楽しみなさい」とアドバイスされたそうです。

ちなみに、父親がエレガントなボランチだったのに対して、
Jr.の方は、「カカやリケルメがアイドルなんだ」とトップ下の選手であることを強調。
父親と比較されるのは、有名人の息子としての使命ですが、
そのプレーがこの先も注目されること確実です。

*写真は、フェルナンド・レドンド"Jr."。


http://www.as.com/futbol/articulo/hijo-redondo-hara-pretemporada-tigre/20120710dasdasftb_58/Tes

2012年7月4日水曜日

エジルに課せられた宿題

来季こそは、CL制覇を達成するために、
モウリーニョ監督はこの夏、選手1人1人に課題(宿題)を与えているようです。

先に紹介したシャヒンに続き、
今回の対象は、EUROベスト4で涙を呑んだメスト・エジル(ドイツ代表)。

課題はずばり、「得点力のUP」です。
EUROでは、準決勝イタリア戦でのPKによる1得点のみに終わった同選手。

モウリーニョ監督は、元来持っているパスセンスを評価しているものの
ゴール前でより決定的な仕事が出来るよう、改善を要求しているとのこと。

ちなみに、同選手は昨季、レアル・マドリーの公式戦では6ゴール。
*その前年は、公式戦10ゴール


チームがさらなる進化を目指すのであれば、彼のゴール数増加は欠かせないのです。
では、どのようにその課題に向き合えばいいのか?

『Marca』のウリセス・サンチェス・フロール記者は、次のように意見を述べています。


「解決策の1つに、よりアグレッシブに、エゴイスティックにプレーすることが考えられる。
もちろん、今の彼のプレーに責めるべき要素はない。
しかし、まだまだ動きの鋭さを改善することができる。
何もこの件はモウリーニョ監督だけが要求しているのではない。
代表の指揮官、ヨアヒム・レーヴ監督も同じことを求めている」

昨季リーガのアシスト王(メッシの16アシストを上回る、17アシスト)であるように、
そのパスセンスが唯一無二であることは証明されています。
ただし、現状、クリスティアーノ・ロナウド、ベンゼマ、イグアインの
トリオへの依存度が高い得点能力について、エジルの成長が不可欠だというわけです。

なお、現在マドリーが獲得交渉中のモドリッチ(トッテナム)について、
前述のフロール記者は、獲得の意図を次のように説明しています。


「彼は、シャビ・アロンソやケディラとペアを組むこともできるし、その一列前でもプレーできる。
それは、エジルへ“ポジション争い”という刺激を与える効果もある。
モウリーニョ監督は誰一人として、息を抜くことを許さないし。
今回はエジルへのその矛先が向けられているのだ」

白い巨人の「10」番を背負う“魔法使い”が、さらに一皮むける姿に期待です。

http://www.marca.com/2012/07/03/futbol/equipos/real_madrid/1341305781.html

2012年6月22日金曜日

敗退を悔しさを、離島の購入で晴らそうとするイブラヒモビッチ

スウェーデンの現地新聞、『アフテンブラテッド』紙から

グループ最終戦でフランスに2-0と勝利を収め、
自らもスーパーゴールを叩きだしてみせたスウェーデン代表FWのイブラヒモビッチ。

しかし、2連敗で迎えていたチームは、すでに大会から去ることが決まっており、
自らの誇りを賭けた1戦を戦ったにすぎなかった。

とはいえ、年棒800万ユーロのイブラヒモビッチは、
規格外の方法でこの早期敗退を忘れようとしているそうだ。

それは、狩猟好きが高じて、離島を一島まるごと購入するというもの。
完全未開拓の土地で、ただ一つだけ小屋を建て、
好きなときに好きなだけ、ライフルを片手に狩猟に興じるのだそうだ。

なお、近しい関係者によると、この島の購入には250万ユーロが費やされるとのこと。

ただし、その島での独占的狩猟を認めまいとする地元狩猟者たちは、
弁護士を立てて、島の購入に反対の意を唱えているという。

クルトワの再レンタルには、75万ユーロ

昨季、アトレティコ・マドリーのEL制覇に大きく貢献したGKクルトワ。

クラブはチェルシーからのレンタルをもう1年延長しようと、
昨季終盤から先方との交渉を続けてきましたが、より具体的なレンタル料が明らかになりました。

レンタル料は75万ユーロ。またボーナス料として、25万ユーロが追加。
さらに、選手本人の年棒は、アトレティコ側から150万ユーロが支払われることになりました。
これでアトレティコは、このベルギー代表GKに対して、計300万ユーロ近くの出費を強いられることになります。

エムレ、C・ロドリゲスはフリートランスファーにて、
カタ・ディアスは約100万ユーロにて獲得したクラブにとって
ここまでのところ、この夏一番の買い物になったというわけです。
http://www.as.com/futbol/articulo/cesion-courtois-costara-750000-euros/20120622dasdaiftb_4/Tes

戦力外選手たちの長い夏 (レアル・マドリー)

EUROの熱狂をよそに、静かに進む移籍市場。
とはいっても、欧州危機により銀行の倒産を避けるのに必死なスペインでは、
気前の良い話は聞こえてこない。

また、どのクラブも財務省への多額の負債があり、
それが解消されないようであれば、リーグへの登録抹消というペナルティを食らうという法律も
昨季終了直前に議会で可決されたばかりだ。

サポーターに夢を与える選手リストを眺めるよりも、
財務指標を片手にソロバンを弾く上層部の姿が目の前に浮かぶ。

また、選手たちも出場機会と給与とを天秤にかけて、
決して長くはない今後の選手キャリアについて、思案を巡らす。

昨季、4シーズンぶりのリーグ優勝を飾ったレアル・マドリーでは、
2016年まで契約を延長したモウリーニョ監督のスタメン固定化がしばらく続くことが明らかで、
この夏も控え選手たちの長いオフが予想されている。

すでに、ガゴ(昨季セリエAのローマへレンタル)、
ラッサナ・ディアラ、アルティントップ、リカルド・カルヴァーリョの4人は
クラブから戦力外を言い渡されているが、現時点でその後の身の振り方をはっきりさせつつあるのは、前者2人だけだ。

彼らは、クラブとの契約を残り1年残しているが、
チームのプレシーズン開始(7月15日)までに、
クラブとの契約解消を実現させたいと希望している。

これにより、他クラブとの移籍交渉を容易にし、
より条件の良い新契約を勝ち取ることが可能になるからだ。

一方で、クラブは彼らの希望をただ黙って鵜呑みにすることはない。
移籍市場がクローズするまでにまだ2ヶ月もあり、
それまで少しでも満足のいくオファーを待つというのが、
少なくない投資をした者としての最低限の使命だ。

とはいえ、モウリーニョ監督は昨シーズンもそうであったように、
戦力とみなさない選手については、キャンプに動向させないことも厭わないため
クラブ側は、そう遠くないうちに何らかの解決策を提示する必要がある。

クラブ~代理人~選手の3方向が納得いく形を見出すことが
かなり難解なことであると分かっているにも関わらず・・・
移籍金を下げてオファーを待つのか、
はたまた契約を解除し、戦力の整理を早めに進めるのか、
注目されるところです。

*ちなみに、リカルド・カルヴァーリョに関しては、
 34歳の高年齢に、昨季ほとんど試合に出なかったという低実績があるため、
 レアル・マドリー加入時の800万ユーロを、幾らか回収できるだけでもマシなのかもしれません。


http://www.marca.com/2012/06/21/futbol/equipos/real_madrid/1340276400.html

2012年6月21日木曜日

リーガ・エスパニョーラ 移籍情報短信

○バルセロナ

・ターゲットのポジション
サイドバックとセンターバック
なかでも、安価なセンターバックを物色中。
*本命とされていたチアゴ・シウバ(ミラン)が残留宣言


・候補者名と現状
ジョルディ・アルバ(バレンシア)・・・
来年夏にバレンシアと契約満了。1200万ユーロで交渉はまとまるか?

フンメルス(ドルトムント)・・・
長短のパスセンスは上層部もお気に入り。ただし、人気銘柄でもあり、簡単には売却とはならない模様。

ネヴェン・スボティッチ(ドルトムント)・・・
フンメルスに比べるとテクニックは見劣りするが、193cmの長身を活かした高さが魅力。

ヴェドラン・チョルルカ(トッテナム)・・・
EUROでの活躍、また手頃な値段で購入できる可能性がある
http://www.as.com/futbol/articulo/zubizarreta-busca-mercado-central-barato/20120621dasdaiftb_6/Tes


ハビ・マルティネス(アスレティック・ビルバオ)・・・
違約金4000万ユーロ。そもそもクラブ側に売却の意図はない。
バイエルンが本格的なオファーを提示する構え。
年棒700万ユーロ+出来高500万ユーロ。4~5年契約。

http://www.mundodeportivo.com/20120620/fichajes/barca-javi-martinez-athletic-bayern_54314569705.html


トーマス・ベルメーレン(アーセナル)・・・
その他、プレミアではヴァンサン・コンパニ、ダヴィド・ルイス
http://www.mercafutbol.com/noticias/thomas-vermaelen-opcion-para-zaga-barcelona-119749

○マラガ

・ターゲットのポジション
ストライカー
欧州カップ戦に参戦するため、経験豊富な本格派ストライカーを物色


・候補者名と現状
ディミタル・ベルバトフ(マンU)・・・

クラース・ヤン・フンテラール(シャルケ)・・・
2500万ユーロの値。
http://www.marca.com/blogs/mr-market/2012/06/19/berbatov-y-huntelaar-opciones-para-el.html


○アトレティコ・マドリー
*この夏は、少なくとも選手売却で3000万ユーロの軍資金を確保したい


・ターゲットのポジション



・候補者名と現状

★放出★
ファルカオの引き留めのためには、DFドミンゲスorゴディンのうち、1人は退団が確実。

ドミンゲスの場合は、以下3点が放出への障害。
①カンテラ出身
②第3キャプテン(第1&2のペレアとアントニオ・ロペスはすでに退団)
③左サイドバックでも起用可能

・・・すでに、ドミンゲスに対してはボルシアMGから800万ユーロのオファーが届いている。


ゴディンの置かれた状況は、以下2点。
①シメオネ監督の構想の中心
②しかし、最も値がつくDFのために、売却金を元手に安価な選手を新たに補強可能



○アスレティック・ビルバオ


*主力の放出回避

・ターゲットのポジション


・候補者名と現状

ミケル・リコ(グラナダ)
ビエルサ監督のお気に入り。
グラナダは400万ユーロを希望。だが、ビエルオはさらなる値引きを要求(200万ユーロが理想)。
とはいえ、今年初めに選手はグラナダと2015年までの2年の契約延長で合意。
契約違約金も600万ユーロ→1100万につり上がったばかり。

なお、第一希望は、ベティスの司令塔ベニャだったが、獲得は厳しいと判明していた。
http://www.marca.com/2012/06/13/futbol/equipos/athletic/1339569627.html


○エスパニョール
*売却優先。新規獲得へまずは資金を作るところから。


・ターゲットのポジション


・候補者名と現状


フェリペ・カイセド(ロコモティフ・モスクワ)・・・
買い取りオプション付き、レンタル?
実際、クラブ上層部は冬の移籍市場でも獲得を目指していた。

http://www.sport.es/es/noticias/espanyol/caicedo-muy-cerca-llegar-cedido-espanyol-1936284


★放出★ハビ・マルティネス・・・
シーズン中に選手本人が退団を明言。
バレンシアが有力?クラブ側は静観の構え。ただ1つオファーが来ていることだけが確かな情報。
移籍金は350万ユーロが上限か。

http://www.sport.es/es/noticias/espanyol/hay-oferta-por-marquez-1952102




2012年6月18日月曜日

ヌリ・シャヒンは変貌を遂げられるか?

4シーズンぶりの優勝を飾り、“王位復権”を強く印象づけたレアル・マドリーにあって、
新加入選手たちの貢献の低さは、唯一の“汚点”とスペインメディアも酷評。

その筆頭株のヌリ・シャヒンは、早くも売却の噂が立つなか、
一足先に(個人的な)プレシーズンをスタートさせているそうだ。

ドルトムントから鳴り物入りで加入した昨季は、
プレシーズンで2度にわたる膝の怪我などで、
出鼻をくじかれたままシーズンを終えたことから、
今季は、いかに早い段階で他のチームメイトと同じフィジカルコンディションを整えるかが、
活躍の鍵となる。

よって、現在、モウリーニョ監督とルイ・ファリアコーチが考案したトレーニングメニューを
選手本人が信頼の置くフィジカルトレーナーとこなしているという。

その内容は、主に大腿四頭筋の強化。
怪我により弱くなった膝の靭帯への負担を軽減するためだ。

毎日、ランニングやジムでのトレーニングの他、
テニスなど他のスポーツも取り入れての体作り。

また、母国アンタルヤでの休暇中も、
砂浜でのトレーニングを欠かさないなど、
1シーズンまるまるを棒に振った昨季の借りを返さんとする
ひた向きな姿がメディアに取り上げられている。

なお、トルコはEURO本大会への出場を取り逃したため、
リーガが終了した5月16日から実質的な“夏のバカンス”は始まっているが、
選手本人は、EURO開幕直前の国際親善試合4試合終了以降も、
オフを削ってまで、継続的なトレーニングに励んでいるそうだ。

これは、奇しくも昨季オフのベンゼマの姿と重なる。
モウリーニョ監督から大きな期待を寄せられたフランス代表プレーヤーは、
昨夏、クラブOBでもあるジダン氏が推薦する個人トレーナーの指導を経て、
その才能を開花させた。

果たして、香川と共にブンデスリーガを席巻した司令塔の変貌はあるのか。
「来季はCLを狙う」と公言した指揮官の期待に今度こそ応えなければならないだろう。


スビサレッタSD 2014年まで契約延長

アンドニ・スビサレッタSDが、自身のクラブとの契約を2年延長した。
これで同氏は、2014年まで現職を継続することになる。

http://www.marca.com/2012/06/12/futbol/equipos/barcelona/1339527927.html

20120610 EURO グループリーグC イタリア対スペイン

史上初の大会連覇を目指すスペイン代表は、
セスクを”偽ワントップ”に据える布陣を初戦から採用する。

2010年W杯から、ほぼ唯一の進歩(進化)とも言える形を初戦からぶつけてきた。

一方イタリアは、そのスペインの意図を見透かしたかのような布陣。
デロッシを3バックセンターに敷く、3-5-2を敷き、中盤での数的不利を避ける意図が感じられた。

試合は大方の予想どおり、試合を作るスペイン⇔猫をかぶるイタリア
の展開となった。とはいえ、スペインは中盤でボールを簡単に失うシーンが続き、
厚みのある攻撃までは生み出せない。
流れるようなパスワークもなく、ゴールの臭いはチャビ&イニエスタの閃きからのみという展開が続く。

イタリアは、カッサーノ&バロテッリの2トップがサイドに流れて、
攻撃への時間をつくり、守ってはデロッシはフリーマンとなり、
バイタルエリアに空いたスペースを素早くカバーし、見事にリスクを回避していった。

決定的なシュートが生まれたのは、前半終了間際。
まずはスペイン。チャビから放たれたスルーパスに
イニエスタがボレーシュートを放つが、これはゴールバーの上。

直後にイタリアは、右サイドでボールを持ったカッサーノのクロスから、
チアゴ・モッタがフリーでヘディング。しかし、これはカシージャスが好セーブ。
途中、ウェーブも起こったスタジアムが最高に盛り上がった瞬間だった。



2012年5月24日木曜日

モウリーニョ、契約延長もその行く末は・・・

22日(火)、2016年まで2年の契約延長でクラブと合意した、レアル・マドリーのジョゼ・モウリーニョ監督。
その交渉は、ちょうどグアルディオラ監督がバルセロナの監督を退任することを発表した4月27日(金)から始まり、わずか7日間で合意に至ったという。
とはいえ、これまで契約を満了したことのないモウリーニョ監督だけに、さらに4年の長期期間を”白い巨人”に捧げるという約束は、果たされることがないだろうというのが、一部メディアの見方だ。
気が早いとはいえ、すでに3つのタイミングでクラブ退団の可能性があると指摘する。

1.ポルトガル代表監督
今回のEURO代表監督についても、暫定的な形での就任オファーがあったとされるが、2014年W杯開幕までに、正式なポストをオファーされる可能性は十分にある。

2.フロレンティーノ・ペレス会長の退任
シーズン途中は退団の噂まで立ち上がったものの、一転して残留を決めることになった大きな要因に会長からの大きな信頼がある。とはいえ、”銀河系軍団”を作った同会長は、2013年で4年の任期満了を迎える。もしも、会長選で他の候補者が勝ち上がった場合、モウリーニョ監督は退任の可能性がある。

3.マンチェスターUからの誘い
ファーガソン監督の後継者No.1候補であることは、公然の事実。今季、無冠に終わったため、来季以降も”サー”が大ナタを振るうことは確実だが、数年先に事実上の引退宣言が起きたとしても不思議ではない。

なお、任期途中での契約違約金は2000万ユーロと言われているが、「2」の場合は、フリーでクラブを退団できることのこと。その他の場合も、より少ない金額でクラブを退団する可能性は十分にあるらしい。グアルディオラ監督が”不在”となったリーガで一人勝ちを収め、また欧州の王者への返り咲きを果たすことができるのか、より一層”スペシャル・ワン”の動向に注目が集まる。

2012年5月23日水曜日

ディエゴ・ロペス、5年契約でセビージャへ

ビジャレアルGKのディエゴ・ロペスが、5年契約でセビージャへ移籍。
移籍金は非公表。(推定350万ユーロ)
しかしセビージャは、ビジャレアル側と、さらに数名の選手をレンタルで獲得できるという条件を取り付けた。
なお、クラブは、残り1年の契約を残すGKパロップと契約解除に踏み切る模様。
その他、カヌーテ、エスキュデも契約を更新せずに退団が確定的。


セビージャの来季予算は、11/12シーズンに比べて3000万ユーロほど少ない、6000万ユーロ前後になる模様。
クラブ会員も、24%減の状況。

2012年3月27日火曜日

ACL第2節 柏 対 全北現代


サッカーは世界共通言語。


だからこそ、この国の、このクラブの発展には、これまで数々の外国人選手たちが様々な役割を果たしてきた。王国ブラジルから、東欧ブルガリアから、そして“お隣”韓国から。なかでも、洪明甫(ホン・ミョンボ)からパクドンヒョクまで、コリアンパワーとの共生は、柏レイソルにとって切っても切り離せない歴史の過程でもある。


Jリーグを作り上げてきた背後には、常に彼らの目に見えない努力があった。
だからこそ、この日、韓国王者とACLホームデビュー戦を戦ったことは、実は大きな意義があったとも言える。


5-1の圧勝は、久々の公式戦勝利とあって嬉しい限りかもしれない。
しかし同時に、開始前に抱えていたいくばくかの不安が、透かされたような感情もそこにはあった。
前後半ともに、じらされたうえでのゴール。
それは、スコアには見えないギリギリの戦いがピッチ上であったことを示唆している。


近くて遠い国と言われて久しいが、互いに切磋琢磨して実力を伸ばしてきた両国の対峙は、90分を通して熱を帯びたまま少し寒さの残る日立台を熱くした。


クォン・ハンジンという次代のタスキを受け継いだ若者が、今度はレイソルの未来を照らすだろう。世界へ通じる道。
それは、まさにその足元から始まっているのである。

2012年3月20日火曜日

はじめました

できるだけ、「つぶやかず」に「綴っていきたい」と思います。

ACL2節 FC東京対ウルサン

2度のリードも、終了間際に追いつかれドロー。
監督の怒りが収まることはなさそうだが、全体的な内容から言えば妥当な結果だったかもしれない。

もちろん、監督が怒っているのは結果というよりも、選手達の姿勢について。
スタンドも含めて、「勝った」と思った人は多かったと思うが、
春の陽気にうたた寝を打つ我々にも、身にしみたことだろう。

さて、今回はFC東京のビルドアップについて、疑問に感じたことをつづりたい。

特にGKへバックパスが返ったときの、ポジショニング。
パススピードが少しばかり弱いのもそうだが、両CBの広がりが遅い&少し雑なのだ。

例えば、トップレベルではバルセロナ、Jリーグでは柏レイソルが良い例だ。
彼らは、CBをペナルティエリアの枠幅まで開かせ、
ボランチが一枚降りてパスコースを作るのだが、
FC東京のそれは中途半端だった。
そのため、前半は権田が迷うシーンが何度かあった。

また、まだまだ試合勘が十分ではない米本が狙われていたが、
それを理解していなかったのか、主にサイドバックが顔を出すタイミングも悪かった。
もともとスーパーな出し手ではないので、十分にフォローしても良かったように思う。

ただでさえ、失点のリスクが上がるDFラインでのボール回しなので、
もっと精度を高めなければ、今後、安々と相手にゴールを許してしまうだろう。

2点目のゴールのシーンは、まさにチームが目指す形ではあったが、
完成度としては、(当たり前かもしれないが)相手が上だった。

戦力が豊富とはいえ、おそらく、夏の湿気に下降線を描く可能性もあるサッカーだけに
ディテールを詰めていくことが、これからも必要となる。

目指すベクトルは好印象なので、今度の改善が待ち遠しい。

2012年3月13日火曜日

J2 第2節 徳島対岐阜

~前半15分
DFラインの裏をたびたび狙われているからか、位置取りが深い。
そのため、3ラインが間延びし、前線が孤立気味。
各所で、「分厚さ(=コンパクトさ)」に欠けている。

1点を先行しているのに、より自分たちが走らなければいけない戦い方に・・・。

全体的なイメージは、攻守の切り替えの早いアグレッシブなサッカー。
ポゼッションにそれほどこだわりはなく、人を追い越していくような動的なスタイル。

前半35~ハーフタイム
だんだんチームが一体感を持ってきた。
ただし、突っ込みすぎる嫌いあり。
中央のボランチが、もっと舵をとる必要があるか。
ただ、このポジションで求められる役割はかなり大きく、慣れるまでは大変か。